今年度を振り返るとともに、来年度に向けて生徒の皆さんにお願いしたいことを話したいと思います。
今年度は1学期の初めから、普通に学校に登校できないというスタートになり、戸惑ったこともたくさんあったのではないかと思います。学校は少しずつ普通の生活に近づいてきましたが、まだ新型コロナ感染防止対策は今も続いています。そんな、これまでと異なる学校生活ではありましたが、落ち着いて授業を進めることができたことや、できる範囲で立派な学校行事を実施できたことは、何よりも生徒の皆さんが、学校生活を大切に考えて、一生懸命取り組んでくれたからだと思っています。本当によく頑張ってくれました。ありがとうございました。
新型コロナについては、いくつかのクラスでPCR検査を実施するようなこともありましたが、ここ最近はそのようなことも全くありませんので、ある程度毎日の学校での感染防止の取り組みも、効果が出ているのではないかと思っています。家庭でもいろいろなことに注意して生活してくれていると思いますが、まだしばらくは同じような取り組みを続けてくれることをお願いしておきます。
春休みが終わると、新たな学年が始まります。これからの皆さんの成長を願って、ひとつアドバイスをしておきます。人というのはいろいろなことを経験することで、成長していきます。経験には、うまくいくこともうまくいかないこともすべてが含まれます。誰でも進んでうまくいかない経験をしたいと思わないかもしれませんが、結果的にうまくいかなかったとしても、それはきちんと振り返ることで必ず自分の成長につなげることができるのです。
ですから、何か物事に取り組む時や、心配なことに遭遇したときに、うまくいかないかもしれないからと、理由を探して逃げようとするのではなく、できるかもしれない、どうやったらうまくいくだろうかと、方法を考えて挑戦する気持ちを持ってほしいのです。
中学生のころにいろいろなことを経験することで、卒業後の次のステージでさらに成長していく。その後のステージでもたくさんの経験をしてその次のステージに生かす。人というのはそうやって一生、経験したことを生かして成長を続けていきます。それには終わりはないのです。だから、皆さんの年齢で、うまくいかないかもしれないからと、新しいことから逃げるくせをつけてしまうと、豊かな人生を送ることができなくなってしまいます。
4月になると新しいクラスも決まります。新しく取り組まなければならないことも出てくるでしょう。不安はあっても、うまくいかないかもしれないことばかりを考えて、自分の置かれた立場を嘆く人にはならないでください。よし、やるぞという気持ちで、どうやったらうまくいくかなと、その方法を考えることを楽しむくらいの前向きな考え方を持ってほしいと思います。
春休みも体調を崩したり、事件や事故に会わないように気をつけて、令和3年度のいいスタートが切れるように過ごしましょう。
これで、終業式の話しを終わります。