はじめに、阪神淡路大震災から25年の節目を迎え、犠牲となられた多くの方々に哀悼の意を捧げ、みなさんと一緒に黙とうを行います。
さて、本日1月17日は、25年前に起きた阪神淡路大震災の記憶を呼び戻し、あの時、そしてその後、私たちが経験したこと、そこから学んだことを一人一人の心に刻む日です。
みなさんも含めて、当時の震災時に生まれていなかった人が、今年度20%を超えました。だからこそ、風化させずに伝え、継承する日がとても大切なのです。
6000人余りの尊い命が失われたことは、あまりにも無残で深い悲しみにくれました。25年たった今もそれは変わりません。
しかし、残念ながら自然災害をこれからも止めることができません。地震では、倒れるはずのないビルや高速道路が倒壊し、その後に発生した津波では超えないはずの高さを超え、豪雨では壊せないはずの堤防を壊し、街を飲み込みました。
もし、自分に同じような災害がふりかかってきた時、命を守るために、できる限り、被害を減らすために、どう備えるか、どのような行動をとるべきなのかを過去の災害を教訓に学ばなければなりません。従来の防災に加えて減災という言葉が生まれました。
そして技術や科学が進歩しても、私たちは、今までの教訓から、人の手でしかできないこと…つまり、助ける合うこと、支え合うことが命に直結することを知りました。共助・共生という言葉をかみしめ、共に助け合って、共に生きていこうという強い気持ちが復興の支えとなりました。
今日は、改めてこの町で起こったことを心に刻み、そしてこれから、自然災害とどう向き合っていくのかを考える機会にしてくれることを願っています。