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スクールカウンセラーとの相談

 面談相談のほかに電話でも相談することができます。原則として、金曜日の13~17時、面談または電話での相談ができます。
 ご希望の場合は学校(078-858-4000 教頭)までお問合せください。
  
スクールカウンセラー電話相談について.pdf

 









 
 

インフルエンザ対策

出席停止届・登校許可書・登校証明書のダウンロードはこちらから
外出後の手洗い・うがいの励行、予防接種等必要な予防手段をしっかりとってください。
提供→神戸市保健福祉局 予防衛生課

 

教科書採択

令和2年度使用教科図書一覧を掲載しました。詳しくはこちらをクリックしてください。
 

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こうべっ子悩み相談 

「いじめ・体罰・こども安全
ホットライン」

フリーダイヤル 0120-155-783
有料ダイヤル (078) 361-7710
全国統一24時間子供SOS
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「ESD推進ネットひょうご神戸」
六甲アイランド高校はESDを
推進しています
 





相互情報連絡制度

児童生徒の健全育成のための
学校と警察における相互情報
連絡制度に係る協定について

神戸市教育委員会たより
 

同 窓 会
 

六甲アイランド地域振興会
 

 

 


 

 
 

 
 

ごあいさつ


神戸市立六甲アイランド高等学校のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
 本校は、平成10年に、県下初の全日制普通科総合選択制高等学校として開校し、平成17年に全日制普通科単位制高等学校に改編されました。1年次では基礎的な科目を中心に学習し、自分の将来の夢を実現させるために必要なことを「進路プランニング」の授業で学びます。そのための数多くの学習プログラムを用意しています。これらの取組によって、2年次から所属する「社会科学系」「国際人文系」「総合科学系」「人間科学系」「ビジネス系」「情報科学系」「芸術系」の7つの系を決める準備をします。2年次・3年次では系ごとに「進路プランニング」を引き続き学習し、より細やかな進路学習や、さまざまな系活動によって進路実現のための実践力を養います。

平成23年度には、1期目の文部科学省認定の「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH)の指定を受けました。平成29年度には2期目の指定を受け、向こう5年間SSH校として取り組みを推進しています。2期目では1期で取り組んできたことを基礎に、国際都市、先進医療都市として発展してきた神戸市にある企業や大学などの「多彩な知の資源」を最大限に活用した探求型人材の育成に取り組んでいます。

部活動は、運動部・文化部ともに活動が盛んで、毎年、全国高等学校総合体育大会や全国高等学校総合文化祭に出場・出展を果たしています。ホームルームとはまた違った仲間づくりを通して高校生活を豊かなものにしてくれています。

今後もホームページに、日々の学校生活を掲載してまいります。これからもご覧いただき、本校の教育活動に温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。   

                                      

校長 山根 修
                                                                                                 
 

通常授業が始まって

 

 

通常授業が始まって1週間が経ちました。ようやく全員が揃って1時間目から6時間目までの授業が行われています。以前であればあまりにも当たり前の風景が、いつもより輝いて見えます。職員室の先生方の表情も活気にあふれ、どことなくうきうきとしている気持ちが伝わってきます。放課後には校舎に楽器の音色が響き、トレーニングに励む姿など多くの部活を目にすることができます。

「治にいて乱を忘れず」という言葉があります。「ちにいてらんをわすれず」と読み、「平和なときでも、世が乱れたときのことを考えて準備を怠ってはいけない」という意味です。このままコロナ禍は収束に向かうかもしれません。また、そうあって欲しいと強く願います。しかし、今回の経験を通して私たちが学んだことを、どのように今後の生活に活かすかを考えて改善をしていくことが大切になってくるでしょう。

「治にいて乱を忘れず」、銘記しておきたい言葉です。

 

令和2623日  校長 山 根  修

 

学校再開 校長講話(令和2年6月1日)

令和2年度 休校措置解除後初登校日 校長講話

 

皆さんこんにちは。

まずはこうしてテレビ越しではありますが、元気に登校してきた皆さんに話ができる日がきたことをたいへんうれしく思います。今までの日常とは違う、先の見えない中で、不安もあり戸惑うことも多かったと思います。

 

新型コロナ感染拡大防止の観点から、長期間休校するという対策をとることになりました。しかし、今まで当たり前だと思っていたことへの感謝の気づきや、ステイホームを通して、社会の中での規範意識など、大切なことも学んだのではないでしょうか。

 

経験は受け止め方によって価値あるものにも、ないものにもなります。この度私たちが経験したことを、これからの人生にどのようにいかしていくかは、この経験をどのように受け止めるかにかかっています。

 

食物は食べただけでは栄養にはなりません。消化してはじめて栄養となり、生きる力となるのです。皆さん一人一人が今回の経験を自分の中でしっかりと消化することで、皆さんを一回り成長させてくれるのではないでしょうか。

 

今日から学校は始まりますが、初めの二週間は分散登校となります。まだまだ油断はできません。しかし、人生を振り返ったときに、あの仲間だったから乗り越えることができたと思えるように、希望をもって皆で力を合わせていきましょう。

 

令和2年6月1日 校長 山根 修
 

読書の扉(令和2年5月12日)

読 書 の 扉

『やなせたかし 明日をひらく言葉』PHP研究所編 (PHP文庫)
   

やなせたかしさん(19192013)は、デザイナー、詩人、絵本作家、漫画家など多くの顔を持っていますが、「アンパンマン」の作者と言えば一番わかりやすいかもしれません。20127月に第1刷が発行されていますので、やなせさん94年の生涯の晩年にまとめられたものです。やなせさんの74の言葉に対して、ご本人が解説を加えるという形をとっています。読み進めるうちに、やなせさんの温かさや深さが伝わってきました。アンパンマンミュージアムが全国各地に建てられ、今でも多くの人々にアンパンマンが愛されている理由が少し理解できたような気がします。

やなせさんは超未熟児で生まれ、手のひらにのるくらい小さかったそうです。多くの子供達が命を落としたスペイン風邪が世界的に大流行していた時であったこともあり、まわりからも、とても長生きはできないと思われていたそうです。しかしその自分が90才を過ぎてもこうして元気でいることからも、人生はわからなものだと述懐しています。また、アンパンマンが大ヒットして有名になったので、若い頃から順風満帆の人生を送ってきたと思われがちですが、70才になる直前にアンパンマンのアニメ化の話が持ち込まれ、それから一気にブレークし、それまでは鳴かず飛ばずの時代が長く続いたそうです。それでも人生という満員電車に乗り続け、あきらめて途中下車せずに立ち続けていたら、あるとき目の前の席が空いたと語っています。あきらめないでひとつのことを思いを込めてやり続けていると、ちゃんと席が空いて、出番がやってくるものだと教えてくれています。

やなせさんはアンパンマンのメッセージの中には「共生」があるとして「バイキンは食品の敵ではあるけれど、アンパンをつくるパンだって菌がないとつくれない。助けられている面もあるのです。つまり、敵だけど味方、味方だけど敵。善と悪はいつだって、戦いながら生きているということです」と述べています。そしてその解説の中で「バイキンが全滅すればいいのかというと、実はダメなのだ。人間も生きられなくなる。人の体内にはおびただしい数のバイキンが生きている。健康な人は、バイキンと戦いながら、両方が拮抗して、ある種のバランスを保って生きている。一度戦った細菌やウイルスに対して免疫ができる場合もある。だが、これで安心かというとそうではなく、次から次へと新型ウイルスが出現し、人は永遠にそれらと戦っていくことになる。そうした戦いをせずに、ウイルスや菌と共生する知恵、それがワクチンだ。こうして敵対するものとも共生していく。それが人間の知恵のすばらしさなのである」と、まるで現在の新型コロナウイルスと人間の戦いを予見していたかの如くの卓見を述べています。その他にも多くの言葉で私たちを力づけて励ましてくれています。「一寸先は闇でも、その一寸先には光がある」今だからこそ、希望を持つことの大切さを教えてくれている、やなせさんのこの言葉の意味を噛みしめていきたいですね。

令和2512日  校長 山 根  修
 

読書の扉(令和2年4月28日)

読 書 の 扉


『菜根譚』(さいこんたん)洪
自誠(こうじせい)(講談社学術文庫)

駒澤大学名誉教授 中村璋八 駒澤大学教授 石川力山 全訳註  


 洪
自誠(こうじせい)(15731620諸説あり)は、中国明代の著作家で、本名は応明で自誠は字(あざな)です。経歴の詳細は不明なところはありますが、若くして当時最難関と言われた官僚登用試験である科挙に合格し官界に進み、その後隠遁生活を送ったと言われています。『菜根譚』の菜根とは野菜の根のことで、質素な食事という意味もあります。譚は、はなしという意味で普通は「英雄譚」や「冒険譚」などのように接尾語的に用いられます。野菜の根のような質素な食べ物でも、よく噛んで味わえば真の味わいがわかるように、この書物を読めば処世の極意を体得して日常生活の指針にできるという意味が込められていると言われています。 

 日本でも多くの方に読まれており、経済界や教育界など著名人が『菜根譚』に関する本を著しています。本の形態も様々で、『菜根譚』を読んだ感想や、その言葉から学んだことを書いていたり、意味を現代語で書いてあるだけであったりと、どの本が『菜根譚』の全体像がよくわかるか迷ってしまうと思います。中村璋八先生と石川力山先生が全訳註の『菜根譚』は、まず書き下し文が示され続いて原文が書かれています。その後に語義があり、言葉の細かい説明が丁寧に書かれています。そして最後に訳文として現代語訳が書かれています。読み始めの時は、まずは訳文から読めばわかりやすいと思います。訳を読んで意味がわかれば、書き下し文を読むことに挑戦してみるのも面白いかもしれません。その読みを繰り返しているうちに、漢文独特の簡潔な文体が自然と理解できるようになるでしょう。

 『菜根譚』は前集目録に222話、後集目録に134話と、合計356話が書かれています。目録を少し抜き出してみると「好調の時もおごらず、失意の時もあきらめず」「静寂の中にこそ見える人生の真実」「学んで後に自ら実行する」「自らの内にある真実を開拓する」「読書人の心がけ」「福を招き禍を避ける妙案」「大いなる奮発が進歩をもたらす」「心の保ち方の秘訣」「窮地にあっても心は高潔に」「人の真価がわかる時」「諸行無常の真実相」「静かな心、ゆったりした心」「ままならぬ世を生きるには」「生者必滅の道理」「最高の幸せ」などが述べられています。具体例をあげると「真実の英雄」という話の現代語訳は「小さなことであるからといってなおざりにすることなく、人が見ていないからといってごまかしたり隠したりすることなく、失意のどん底に落ちてしまったからといって、怠けたりやけになったりしない」と書かれています。書き下し文では「小処にも滲漏せず、暗中にも欺隠せず、末路にも怠荒せず」、原文では「小処不滲漏、暗中不欺隠、末路不怠荒」と書かれ、漢文の勉強にもなります。何か一つでも皆さんの人生の指針となる言葉に出会えたらいいですね。

                    

令和2428日  校長 山 根  修
 

読書の扉(令和2年4月20日)

読 書 の 扉


『読書力』
齋藤 孝(岩波新書)   

 

教育学者であり明治大学教授でもある齋藤孝先生の『読書力』は、本を読むことがどれだけ大切なことであるかを実に理路整然と教えてくれています。携帯電話一つを例にとってもわかるように、技術革新は最新の研究結果を土台にして、さらに研究を進めることで性能も良くなってきています。しかし自己形成はいくら時代が進んでも、誰かが自分のために考えてくれることはありません。自分自身が試行錯誤を繰り返す中で自己が形成されていくものだと思います。ただ、実生活での体験だけでは、どうしても考えることができる範囲が限られてくるこることは否めません。

第Ⅰ章の「自分をつくる」では、読書が自己形成にとって強力な道であると同時に、自己形成の王道であることが述べられています。自分ではうまく言語化できないけれども、何となくからだではわかっているようなことがあります。齋藤先生はそれを「暗黙知」と呼んでいます。しかし、本を読んで優れた著者の言葉によって自分が考えていたことがはっきりと言語化されると述べています。私もこれと同じような体験があります。作家の井上靖氏の「あじさい」という題の随筆の中で筆者が幼時、庭の隅を流れている小川で毎朝顔を洗っていたある時、洗濯石鹸を流してしまった経験が書かれています。石鹸は手から脱け出し、水の中をいきもののように泳いでどこかへ行ってしまったそうです。「ただ、これだけのことを今でも憶えているということは、その小さな事件から受けたものが容易ならぬものであったからである」とし、なぜその出来事が生涯忘れることができないような心への刻まれ方をしたかについて次のように書かれています。

「今の私には、その石鹸を流した時の幼い私を襲ってきたものに表現を与えることができる。それはおそらく、完全に物を失い、それを再び取り戻すことはできないという喪失感であったに違いないと思う」この文章を読んだ時に、幼い頃に母に買ってもらった赤い風船の糸が小さな私の手からするりとぬけて、真っ青な空に吸い込まれていった時のことを鮮明に思い出しました。私の中で長く心に刻まれていた思いが言語化された瞬間でした。そうか、あれは自分の人生で初めて完全に物を失い、それを再び取り戻すことはできないという喪失感であったのだと。何となくわかってはいたけれどもうまく言葉にできなかったことが、優れた著者の言葉によって言語化された時の感動は今でも忘れられません。

第Ⅱ章では「自分を鍛える」(読書はスポーツだ)、第Ⅲ章では「自分を広げる」(読書はコミュニケーション力の基礎だ)と、次々と読書の本質が示されています。皆さんも『読書力』を読めば、無性に本が読みたくなってくるかもしれませんね。

 

令和2420日  校長 山 根  修
 

読書の扉(令和2年4月15日)

読 書 の 扉


『自助論』サミュエル・スマイルズ 東京大学名誉教授 竹内均訳 (三笠書房)   

『Self-Help』 by Samuel Smiles

サミュエル・スマイルズ(18121904)はイギリスの著述家です。はじめは開業医でしたが、1859年に出版したSelf-Help』が好評を博し、その後は文筆活動に専念しました。日本では明治4年に中村正直によって翻訳され『西国立志編』と題して出版されました。福沢諭吉の『学問のすゝめ』と並んで明治の若者に広く受け入れられ、明治当時で100万部は売れたと言われています。総務省統計局の人口推計によると、202031日の日本の総人口数は12,595万人となっています。明治5年の日本の総人口は3,480万人であったことを考えると、いかに当時の若者が『西国立志編』を貪り読んだかがうかがえます。

序文の「天は自ら助くる者を助く」(Heaven helps those who help themselves.)は、あまりにも有名な言葉なので、皆さんもどこかで聞いたことがあるかもしれません。その言葉に続いて「この格言は、幾多の試練を経て現代まで語り継がれてきた。その短い章句には、人間の数限りない経験から導き出された一つの真理がはっきりと示されている。自助の精神は、人間が真の成長を遂げるための礎である」と述べられています。ここにスマイルズの思想の根本が示されているように思います。いくらすぐれた制度ができたとしても、最後は本人がどのように考え行動するかにかかっているとスマイルズは考えています。『自助論』の中で「どんなに厳格な法律を定めたところで、怠け者が働き者に変わったり、浪費家が倹約に励みはじめたり、酔っ払いが酒を断ったりするはずがない。自らの怠惰を反省し、節約の意味を知り、酒におぼれた生活を否定して初めて人間は変わっていく。われわれ一人一人がよりすぐれた生活態度を身につけない限り、どんなに正しい法律を制定したところで人間の変革などできはしないだろう」と喝破しています。

全編を通して「自助の精神」「忍耐」「人生の転機を見抜く才覚、生かす才覚」「仕事」「意志と活力」「時間の知恵」「金の知恵」「自己修養」「人生の師・人生の友・人生の書」「人間の器量」などについて述べられています。また、この書の特長として多くの人物の例をあげて困難を乗り越え自分の運命を切り拓いた実践例があげられています。訳者の竹内均先生は、これは自己実現のための本だとし、特に若者に読んでほしいと訳者解説で述べています。それは人生の基本を教えてくれるような良書を得て生きる指針にすることによって、しなくてもよい回り道を回避すると同時に、人生とは何か深く考える契機となるからです。人生には思いがけない困難に直面することがあります。そのような時には共助の精神で共に助け合うと同時に、自助の精神で歩むことの大切さを改めて考えさせてくれる一冊です。

令和2415日  校長 山 根  修
 

令和二年度入学時説明会 校長講話(令和2年4月8日)

  
 みなさんこんにちは。校長の山根でございます。
 
 本日、 新入生三百六十名の入学を許可します。

 ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん。多くの困難を乗り越えて、ここ六甲アイランド高等学校にご入学、誠におめでとうございます。教職員を代表し、心よりお祝いを申し上げます。

 保護者の皆様も 普段では考えられない状況の中 、 お越し いただき誠にありがとうございます。お子様のご入学を心よりお祝い申し上げ る と同時に 、 責任の重さに教職員一同身が引き締まる思いです。どうか今後、本校教育にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 さて、本校には正門を入り向かって右側に掲示板があります。4月の言葉として私は「有り難いという字は、有ることが難しいと書きます」と掲示しました。皆さんは新型コロナウイルスの感染拡大防止の臨時休校措置になるまで当たり前のように中学校に通い、友達や先生と過ごしていたと思います。しかし、臨時休校措置後は以前では考えられないような生活を送ってきたのではないでしょうか。

 私たちは普段、多くのことを 当たり前だと思っていた の かもしれません。 たとえば、 普通に呼吸ができることが、実はどれほど有り難いことかということに気づかされました。朝目が覚めて、学校へ行き、友達と一緒に勉強し、部活動をすることが実は当たり前ではなかったことにも多くの人が気づいたことでしょう。

 この入学 時説明会も 限られた時間の中で行わなければなりません。例年の式辞とは随分違ったものになりますが、私が今皆さんに伝えたいことは「物事には当たり前というものはなく、本当は有り難いことなのだ」ということです。 これから人生を歩んでいくにあたり、ささ やかなことにも当たり前と思わずに、感謝の気持ちで過ごしていく習慣を身につけることができれば、それは皆さんの人生において大きな学びとなるでしょう。

 六甲アイランド 高等学校 は今、上昇気流に乗っていると言われています。 皆さんの力で更なる高みに向けて駆け抜けて ほしいと願っています 。全世界が今直面している困難も、人類の叡智によって必ず終息することを信じて皆で心を一つにしてこの困難に立ち向かっていきましょう。朝の来ない夜はありません。必ず道は開けます。
 

『読書のすゝめ』 (令和 2年3月23日)


   現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的として、神戸市立学校園において、臨時休業措置を実施しております。まさしく前代未聞の異例の措置と言えます。このような状況の中でも 、皆さんは 自分たちがやるべきことをしっかりと行ってくれていると思います。各年次ともに学習課題がでておりますが、この機会にみなさんには読書 の時間をもって ほしいと願っています。

 そもそも本を読むことの意義とは何でしょうか。私たちは無意識のうちに言葉を駆使して物事を考えています。語彙が豊かになれば、それだけ深い思考が可能になります。英作文も百の単語と千の単語とでは表現できる範囲や深さが自ずと変わってきます。十の食材と百の食材とでは 、作ることができる料理のレパートリーが違うことと同じ原理です。語彙が増えるごとに相手の言葉を正しく理解し、自分の考えを正確に伝えることができるようになるのです。

 自分では何となくわかっているけれども、うまく言葉で言い表せ なかったことが、本を読んでいると 「自分 が言いたかったことはこれだ!」 と思う瞬間があります。優れた著者の言葉によって、自分の考えがはっきりと言語化されるのです。小さな子供が癇癪を起して泣き叫ぶのは、自分の伝えたいことがうまく言葉で表せないもどかしさからではないでしょうか 。 大人になると癇癪を起すことは少なくな るの は 、 自分が伝えたいことを言葉できちんと表現できるようになるからです。

 勉強をすることの基本は何でしょうか。それはとにかく一度自分の中に受け入れることです。 理解できなく ても耳を傾ける習慣が勉強には求められます。自分に理解できないことを価値がな いと切り捨てるのではなく、理解しようと努力すること自体が学びを深めることにつながっていくのです。集中して読書をする習慣は、みなさんの学びを一段と深めてくれるでしょう。

 『声に出して読みたい日本語』の著者で、明治大学教授の齋藤孝氏は著書の『読書力』(岩波新書)の中で、「大学で教える立場からすれば、高校卒業時には高度な読書力 さえ あればいいと言ってもいい。現実には、受験勉強のために読書を しない本末転倒がおきている 」 と、本を読むことの大切さを 力説 しています。 また、「人間の総合的な成長は、優れた人間との対話を通じて育まれる。身の回りに優れた人がいるとは限らない。しかし、本ならば、現在生きていない人でも、優れた人との話を聞くことができる。優れた人との出会いが、向上心を刺激し、人間性を高める」とも述べています。 読書を通して古今東西の偉人や知識人と対話ができる楽しさを教えてくれています。 今回の休業措置が一つの契機となり、読書の楽しさに目覚めたとすれば、 それはみなさんにとって大切な気づきとなるでしょう 。
 

令和元年度 六甲アイランド高等学校創立記念講話(令和元年7月10日)

 

令和元年度 六甲アイランド高等学校創立記念講話


 みなさんおはようございます。今から令和元年度、六甲アイランド高等学校創立記念講話をいたします。


みなさんは毎日、授業で教科書の内容を学んでいますね。自分達が毎日学んでいる教科書とはいったい何であるかをじっくりと考えたことがあるでしょうか。

教科書は正式には教科用図書と言い、義務教育や高等学校などで児童・生徒が用いる教科用として編修された図書ですが、私はここでみなさんに教科書の定義を話したいわけではありません。私が話したいことは、教科書がそもそも何であるかということです。

小学校からずっと身近にある教科書を、もし一言で表現するとしたらみなさんはどのように表現しますか。私は教科書とは「文化遺産の集積」だと考えています。人類の歴史の中での偉大な発見、発明や文物などが、網羅されているとてつもない「知識の集合体」です。偉大な先人たちの発見、発明、創作によって生み出されたものが最も効率よく整理されています。何百年、何千年という気が遠くなるような人類の歴史の中で、発見、発明、創作された第一級のものばかりです。

例えば高等学校の物理で習う運動方程式F=maという公式です。Fは力、mは質量、aは加速度のことです。力は質量と加速度を掛け合わせたものということです。この公式はニュートンの第二法則とも呼ばれています。ニュートンは1643年にイングランドに生まれ、ニュートン力学を体系化し、万有引力の法則を発見し、光のスペクトル分析など数多くの業績を残した天才物理学者です。ニュートンという天才物理学者が出現するまで、力は質量と加速度を掛け合わせたものということを、人類は誰一人知りませんでした。もしかすると、それに近い認識をもっていた学者はいたかもしれませんが、公式としてあらわしたのはニュートンが初めてでした。ニュートンの運動法則は今でこそ当たり前のこととなり、多くの人が知っていますが、このF=maという公式がニュートンという天才物理学者を通して我々人類の前に現れなければ、その後の産業革命もなかったかもしれません。

私が今話したニュートンの運動法則はほんの一例ですが、それぞれの教科で第一級の重要なことが教科書には書かれているのです。教科書に書かれていることを学ぶことで、人類何千年何万年の文化遺産を受け取っているのです。ただ、教科書はある意味では冷凍状態ともいえるでしょう。しかし、先生の教えや自分自身の思考作業を通して冷凍状態のものを解凍することで、そのすごさが伝わってきてきます。この解凍作業こそが勉強と言えるのではないでしょうか。例えば先ほど話したF=maという公式ひとつをとっても、本当にそのすごさがわかれば「なんてすごいんだ!」という感動がうまれ、学ぶ意欲になるのだと思います。学校とは広い意味での文化遺産継承の場です。みなさんは先人たちが後世に残してくれた文化遺産を享受できる立場にあるのです。その文化遺産をしっかりと相続してください。

本校は赤塚山高等学校と神戸商業高等学校を再編し、神戸市の先進的取組校として平成10年4月に開校し、今年で22年目を迎えました。その源流をたどれば明治45年創立の神戸市立第一高等女学校と大正12年創立の第三神港商業学校との100年以上の歴史を有する学校でもあります。多くの先輩方の努力とみなさんの頑張りで、去年の高校入試でも兵庫県下トップクラスの高倍率の人気校になっています。先日、「2019年入試を振り返る!ユニバプレス」という大学進路雑誌の6月号に、この10年で北陸・近畿で伸びた高校としても掲載されました。 

今、六甲アイランド高等学校は平成の取り組みを土台にして、様々な面で上昇気流に乗っています。上昇気流に乗った六甲アイランド高等学校の、新たな令和の歴史を作っていくのはみなさんです。先人の思いをしっかりと受け止めて、これからも日々励んでいきましょう。

 

令和元年7月10日


                                                                                                                               

神戸市立六甲アイランド高等学校長

山根 修