1 ねらい
生徒が幼稚園児と交流することにより、将来親になることを身近に感じ、考えさせる。
2 内容
本校16期生の選択授業者45名が選択している「子どもの発達と保育1」の授業で、六甲アイランド内にある夢の星幼稚園に生徒が訪問をし、園児と交流をした。訪問は昼前にし、約半日を園児とともに過ごすことができた。内容は、外遊び、手遊び、パネルシアターなどである。普段幼児と接する機会が少ない生徒もおり、この交流を通して生徒が子供を身近に感じ、将来親になることを意識することができた実習であった。
実習を迎えるにあたって、六甲道児童館の職員を招いて手遊びを教えていただいたり、幼児を注目させるコツなどを教えていただいたりした。生徒はお互いに自分たちで動くことにより、実習をイメージしながら意欲的に取り組むことができた。また、パネルシアターの上演を、朗読ボランティア「ことのは」の方にしていただいた。生徒は実際に大型絵本の台詞を読むという体験をしたり、上演を見たりすることによってその迫力や技に感心し、自分たちの演技にも取り入れようとしていた。また、実際にこれらの事前の学習は、生徒にとってよりよいものとなった。
その他に、本校15期生の選択授業者28名が選択している「児童文化」の授業において、六甲道児童館の職員を招いてこま回しの授業をしていただいた。生徒は、久しぶりにこまを触ることにより、伝承遊びのよさを感じていた。また、頌栄幼稚園の園長先生に来ていただいて、「自然とともに遊ぶ」というテーマで講義をしていただいた。遊ぶことにより子供は自発性を学ぶことを知り、生徒はより具体的に夢や希望をもち、将来親になることの意味について考えることができた。
また、2、3年生の有志の生徒は、神戸大学の「のびやかスペースアーチ」に参加し、子育て支援のお手伝いさせていただくことにより、子供と触合う機会を持つことができた。
3 効果
幼稚園に実習に行くための準備として、教師ではなく外部の講師を招いて授業をしていただいたことは、生徒に保育者として考えさせるよい機会を与えることができた。実習をしながらの授業は、子供と接する際に、より具体的にイメージをしながら対応を考えることができたり子供が楽しめるように動くことができたり、実践的な力をつけることができたと感じている。
4 課題
今年度は、家庭科科目選択者を中心に実践をおこなったため、一部の生徒の実践になってしまった。全体の生徒を対象にした、乳幼児を持つ母親を学校に招く授業は実施することができなかったが、来年度は是非実施をしてより多くの生徒に保育者になる意識をつけさせたいと思う。