神戸の自然シリーズ20 神戸の淡水魚 原著
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5.ムギツク (コイ科)

 この魚がすむ所は清流のイメージが強く、そのために暑中見舞のハガキの図案に取り入れられたりしている。

 体の色は、うす茶色で、体側に黒い褐色のすじが、頭の先から尾にかけて太くのびていて熱帯魚のような美しさをもっている。成魚になる前がことのほか美しい。

 やや下向きの姿勢で泳ぎ、ちょうど麦をついているかっこうに似ているのでムギツクと名づけられている。成魚は単独ですむ。

 流れのゆるやかな石の多い所を好み、水生昆虫などを食べる。

 川の中流にすみ、全長15cm前後で、短い口ひげがある。

 産卵期は5〜6月で大きめの石の下などに産卵する。

 食用になり付け焼きがうまい。

 びわ湖・淀川水系以西の本州、四国の一部、九州に分布する。

淡河川

 北区の川の一部で見つかっている。数は少ないが、清流の証拠を感じさせる所にすむ。5cm前後の稚魚が単独でのらりくらりと泳いでくることがあるが、これをつかまえようとしても綱の中になかなか入らない。追いかけても、すぐまた、もとにもどってきて平気で泳いでいる。

 水槽での飼育もしやすい。やや憶病な面があってすぐに石の後などにかくれたがるが、その美しい姿は観賞魚として適している。


Pungtungia herzi (HERZENSTEIN)
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