新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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27.キイロサナエ Asiagomphus pryeri
写真2-37.キイロサナエ.北区淡河町.1991.6.29. オスの静止.


分布:ヤマサナエにくらべると,川の中流域で水のゆったり流れるところを好み,あまり上流部にはみられません.そのせいか,生田川や住吉川などの表六甲を下る河川にはみつかりません.おもに明石川水系,加古川水系,武庫川水系の河川にみられます.1例だけため池で幼虫を採集しています.記録は,北区道場町,大沢町,淡河町,山田町,西区押部谷町,櫨谷町,伊川谷町,狩場台,垂水区多聞町などです.

生態:決まって毎年5月20日前後に羽化をはじめます.羽化は約3週間くらい続きますが,はじめの4日ほどで,年間全羽化数の50%以上が羽化してしまいます.未熟な成虫は付近の樹林の葉の上で生活しており,目にすることがあまりありません.2週間ほどで成熟すると流れに集まりメスをまちます.人が近づくとすぐに流れのほとりに生えている樹木の葉の上に逃げます.産卵は腹の先端部で泥を打ったり,水面を打ったりしておこないます.卵は2週間以内にふ化しますが,幼虫はその後3〜4年かけて成長します.

形態:腹長42〜49mm.ヤマサナエににています.オスは尾部の下付属器上付属器より長いことで,メスは生殖弁が下の方につき出ていることで区別できます(写真2-38).

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