新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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37.タイワンウチワヤンマ Ictinogomphus pertinax
写真2-50.タイワンウチワヤンマ.西区玉津町.1993.8.28. オスの静止.


分布:1990年9月20日に岡泉州氏が垂水区名谷町で発見したのが神戸での最初の記録です.筆者は同9月22日に同所で,さらに同9月26日に垂水区塩屋台で1頭のオスをみつけています.1987年8月15日に二宗誠治氏が明石公園で兵庫県の本州部分においてはじめて発見してから3年後のことです.

 翌1991年,筆者は明石公園から西区玉津町・櫨谷町一帯の5つの池で多数の成虫をみつけ,さらに翌年3月に越冬中の幼虫を採集しました.そしてこの1997年の夏まで8年連続して成虫がみられており,神戸のトンボのなかま入りをしたといってよいでしょう.本種は分布域が北へ東へと広がっており,現在北は滋賀県,東は静岡県にまで分布しています.筆者は気温の上昇が分布拡大の一因であろうと考えています.記録は,西区押部谷町,玉津町,櫨谷町,垂水区名谷町,塩屋台,須磨区多井畑などです.

生態:神戸では6月の下旬か7月の上旬に羽化をします.その後10月に入るまでみられます.羽化は岸辺の石の上や,浮葉植物の葉上などでおこなわれます.羽化した成虫はしばらくその池の近くではほとんどみることがありませんが,10日ほどで池にもどってきます.オスはウチワヤンマのように池のまわりのつき出た棒の先端に止まっています.メスは木ぎれなどの浮遊物の上で停止飛翔したあと,それに腹端を打ちつけて産卵します.

形態:腹長48〜52mm.ウチワヤンマとは,尾部にあるウチワ状の付属物の中に黄色の斑紋がないことで区別できます.


※改訂註:2003年現在は神奈川県まで広がっています。
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