新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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38.ウチワヤンマ Ictinogomphus clavatus /=Sinictinogomphus clavatus
写真2-51.ウチワヤンマ.西区玉津町.1993.8.28. オスの静止.


分布:神戸の西部を中心とした平地から丘陵地に多くみられます.記録は,北区山田町,西区神出町,押部谷町,玉津町,櫨谷町,垂水区名谷町,塩屋台,須磨区妙法寺町,多井畑,長田区鹿松町などがあります.

生態:6月の上旬には羽化しはじめているようです.その後10月にかかるころまでみられます.前生殖期には,谷筋にのびている水田地帯(このような場所を谷戸といいます)の奥にある,休耕田が荒れ地と化したようなところで生活しており,このときにはオスとメスが入り混じって,枯れたセイタカアワダチソウの茎の先端部などにならんで止まっています.成熟すると,オスは池に現れ,池のほとりの棒の先端部などに止まってメスの飛来を待ちます.メスは浮遊物に腹端を打ちつけるようにして産卵します.本種の生きた幼虫は通常の方法ではほとんど採集ができません.琵琶湖での調査によると,深さが3〜6mのところに多いといわれ,ため池の深い部分で生活しているようです.

形態:腹長50〜55mm.腹部第8節がウチワ状に広がっており,他種と容易に区別できます.タイワンウチワヤンマとは,このウチワ状の部分に黄色い斑紋があることで識別可能です.ヤンマという名前が付いていますが,れっきとしたサナエトンボのなかまです.

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