新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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57.ハネビロエゾトンボ Somatochlora clavata
写真2-72.ハネビロエゾトンボ.北区山田町.1997.8.2. オスの縄張り飛翔.


分布:山田町下谷上と道場町では確実に世代がくり返されていると思われますが,他の記録はいずれも単独の採集記録で発生地の特定にいたりません.記録は,北区道場町,山田町,淡河町,西区玉津町,櫨谷町,伊川谷町,垂水区舞子墓園,名谷町,須磨区車,長田区花山町,一里山町などです.

生態:神戸での筆者の観察では,7月ころに羽化し,9月下旬までみられます.岩崎正道氏は8月の中旬には湿原にもどって湿地上を縄張飛翔すると記しています.本種の幼虫は雑木林の中をひっそりと流れる細流などに生活しており,オス成虫もこのようなうすぐらい細流の上を音もなくホバリングしてメスを待っています.開けた明るい細流にも生息しています.ホバリングの滞空時間は相当に長く,いつまでもじっと滞空していることもしばしばです.

形態:腹長37〜47mm.羽化直後にはオスメスとも胸の横に黄色条が2本あります.オスの場合これは成熟するにつれて消えていきますが,ハネビロエゾトンボでは,このうしろの方のものが生涯わずかに残るので,同属他種と区別できます.

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