新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
  前ページへ 目次へ 次ページへ
78.コノシメトンボ Sympetrum baccha matutinum
写真2-93.コノシメトンボ.須磨区横尾.1990.10.2. オスの静止.


分布:神戸では,秋には各地でそのすがたがみられますが,一カ所で多数が群れているというような場所はあまりありません.記録は,北区有野台,有野町,淡河町,山田町,鈴蘭台,西区井吹台,高塚台,美賀多台,糀台,神出町,押部谷町,櫨谷町,伊川谷町,垂水区平磯,高丸,名谷町,大町,須磨区多井畑,妙法寺町,横尾,長田区蓮池町,中央区葺合町,東灘区岡本,向洋町,本山町などがあります.

生態:筆者はまだ羽化を観察したことがありませんが,6月中〜下旬に市内の各地で幼虫をすくった経験ではこの時期にまだ羽化していないことから,7月に入ってから羽化を始めているものと考えています.市内の7,8月の採集記録が少なく,筆者の2例の記録は山の中腹でのものです.このことから,羽化した個体は山腹の樹林で過ごし,秋になってから,平地へ広く分散するものと思われます.秋には,水田,ため池はもとより,市街地の公園の池や学校のプールにも産卵に訪れます.筆者の参加した市内6校の学校プールの幼虫調査では,タイリクアカネが2校で,コノシメトンボが4校でみつかり,むしろ本種の方が勢力を広げているように感じました.11月に入るまでみられます.ふつう開けた水面に連結打水産卵をします.

形態:腹長24〜28mm.翅の先端部に黒い部分があるアカトンボです.本種は胸の側面の黒色のもようの形で他種とは簡単にみわけられます.幼虫はタイリクアカネとよく似ており,プールの幼虫調査では慎重な同定が必要です.

前ページへ 目次へ 次ページへ