新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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83.オオキトンボ Sympetrum uniforme
写真2-98.オオキトンボ.小野市河合西町.1991.10.13. タンデム.(新村捷介氏撮影).


分布:神戸に限らず各地で極端に減少しているアカトンボです.神戸では1964年10月26日に西区押部谷町でオス1頭メス1頭が,1965年7月14日に西区玉津町でオス2頭メス1頭がそれぞれ松本健嗣氏によって採集されており,1971年7月19日に北区道場町で未熟なメスが1頭出現したのを岩崎正道氏が目撃されています.また松本氏は玉津町別府(別府とあるが白水であろう)の池にいたと記しています.これらがおそらく神戸での本種の過去の記録すべてです.筆者は,1991年秋に玉津町でのべ7頭を目撃し,オス1頭メス1頭を採集しました.その後,1997年に西区神出町で目撃されています(大嶋範行氏私信).

生態:市外の産地での記録によると,7月中旬には羽化しているようです.未熟な個体は羽化地周辺の広い草地で生活しています.10月に入ると丘陵地の皿状の池に好んで集まってきて,連結打水産卵をおこないます.オスは池のまわりで静止してメスを待っていますが,敏しょうで,近づくとすぐに飛び立ちます.かなり頻繁に,停止飛翔をしながら周辺をパトロールします.

形態:腹長30〜35mm.大型のアカトンボです.キトンボとは翅の黄色い部分の広がり方がちがうので区別できます.ショウジョウトンボのメスで黄色みの強い個体とよくまちがえられますが,本種は腹部が細く,両種をならべてくらべると全然にていません.

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