新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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4-6.兵庫県のトンボ成虫を調べるための手引き

 兵庫県下には,神戸市に分布しないトンボが8種います.そのうち6種までがサナエトンボ科で,あとはオナガアカネという飛来種とヒヌマイトトンボの2種です.ここでは神戸市内に分布するものもふくめて,よく似たものとの区別点を示し,これらのトンボの種名の調べ方をまとめておきます.種名に下線があるのは,神戸市に分布するものです.なお,ヒメサナエについては,標本写真でみわけることが可能と思われるので,ここではあつかっていません.


1.ミヤマサナエとナゴヤサナエ

 この2種は,腹部第7〜10節の腹面をみて,その部分が黄色ならばナゴヤサナエです.兵庫近県にはメガネサナエ,オオサカサナエというナゴヤサナエに似たものがいますが,これらについては他の図鑑をみてください.

2.コサナエ属4種 (コサナエ,フタスジサナエ,オグマサナエ,タベサナエ)

 まず,胸の側面に2本の黒条があればフタスジサナエです.これらが1本の場合,肩の部分に黄色い小斑(前肩条)がないものがタベサナエです.前肩条がある場合,オスは尾部付属器の形を横からみて,メスは裏返して生殖弁の形をみます.メスは第10節の長さがオグマサナエの方が長くなっています.

3.ダビドサナエ属3種 (ダビドサナエ,クロサナエ,ヒラサナエ)

 これらのオスは尾部付属器を上からみてください.その形のちがいははっきりしており簡単に区別できます.メスはまず胸の横の黒条の形をみてください.前の黒条が途中で切れておればヒラサナエです.黒条が2本完全にある場合,それが後胸気門(赤矢印)をとりかこむようになっておればクロサナエで,そうなっていなければダビドサナエです.なおダビドサナエには,まれに前の黒条が途中で切れているものがありますが,この場合のメスの見分け方は,頭を取りはずして後頭孔縁というところの形をみます.

4.ヒヌマイトトンボ

 腹長23〜25mm.オスは翅胸の前部に黄緑色の4つの斑点があり,メスは頭頂部にひし形の黒かっ色の斑紋があります.これらは他のイトトンボにはない特徴です.

5.オナガアカネ

 腹長21〜25mm.オスは腹部第7節下部に顕著なふくらみがあり,メスは生殖弁が腹端をつきでて長いのが特徴です.ともに顔面は白色です.

※改訂註:メガネサナエは神戸市でも発見されました.メガネサナエも腹面が黄色です.
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