神戸の自然シリーズ14 神戸の水生植物 専門的な用語の解説のページ

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 神戸の水生植物の本文に出てくる専門的な言葉を解説しました。

 自然の事物の名前は、言葉だけではなかなか理解することができません。でも実物を見ると一目瞭然(いちもくりょうぜん)ということが多いものです。ぜひみなさんも、ビオトープなどにある身近な水生植物を手にとって観察を深めてください。そうすると自然のしくみとともに、たくさんの言葉があなたのものになるはずです。


 そういう意味で、ここの解説で分からない言葉は、よりくわしい本を見ると同時に、実物を見るようにしてみましょう。

 なお、このページの解説は、小学校高学年から中学生の知識を基準に書いていますので、表現をやさしくしている場合がありますが、ご容赦ください。


言葉 読み方 説明
一年草 いちねんそう 種子から発芽し、成長し、花を咲かせ、実をつけ枯れて死んでしまうまでの一生を一年で終える植物のこと。
栄養繁殖 えいようはんしょく 花粉や精子や卵細胞など、子孫をつくるための特別な細胞以外の体の部分がもとになってふえていく方法のこと。さし木、イモ、球根などでふえる方法はすべて栄養繁殖。
越冬芽 えっとうが 冬を越すためにできた特別な芽のこと。栄養繁殖の一つ。
雄株 おかぶ お花(雄花)ばかり咲かせる株のこと。
塊茎 かいけい 地中にある茎(地下茎)にでんぷんなどがたまって太った状態のものをいう。ジャガイモなどを思い浮かべればよい。
花茎 かけい 葉をつけないで花だけつける茎のこと。タンポポの花をつけている茎を思い浮かべればよい。
仮根 かこん ソウ類やコケ類などに発達する根のようなつくりのもの。主に岩や地面などに付着する役割を持つ。種子植物の根にある複雑なしくみは発達していない。
花序 かじょ 花の付き方は種類によってだいたい決まっている。花序とは、この花の付き方を指す言葉。また付いた花全体をさすこともある。
花穂 かすい 一本の軸(花軸(かじく))に群がるように付いているような花全体を指す言葉。
花柱 かちゅう めしべの一部で、柱頭と子房との間の円柱状の部分のこと。
花柄 かへい 一本の軸(花軸(かじく))から分枝し各々の花をつけている柄の部分のこと。
気孔 きこう 葉の外面にあって、空気が出入りをするための、閉じたり開いたりできるあな。水面に浮かぶ葉を持つ水生植物では、これは裏面にできず表面にできる。
球茎 きゅうけい 茎(主軸)の基部が球茎にふくらみ球状になったもので、中にデンプンなどが貯蔵されているもの。クワイや里芋などがその例。
休眠 きゅうみん 生育につごうの悪い季節がくる前に、それをのりきるために体の体制を整えて、成長を停止させること。
きょ歯 きょし 葉のふちのノコギリ状のきざきざのこと。
空中葉 くうちゅうよう 水面から立ち上がり、空中で開く葉のこと。気中葉(きちゅうよう)ともいう。
黒穂病 くろほびょう ムギ類などに発生し、穂が黒くなる病気。黒穂菌(くろほきん)によって発生する。明治時代にはムギの重要な病害とされていたが防除対策(ぼうじょたいさく)によって現在ではほとんど被害は見られない。
群体 ぐんたい 分裂や出芽(しゅつが)によってふえた個体が、互いに離れずに結合した状態で存在するものをいう。
群落 ぐんらく 同じ場所に生育しているさまざまの種類の植物を、全体として一つのまとまりとしてみたもの。
茎葉 けいよう 茎と葉のこと。
原形質流動 げんけいしつりゅうどう 細胞質(さいぼうしつ:細胞の液状の部分)が、細胞内部を流れるように動く現象のこと。ふつうはこの流動によって細胞の形が変わらないものをさす言葉だが、広い意味ではアメーバの運動の時の細胞質の流動にも使われる。
光合成 こうごうせい 「ひかりごうせい」ともいう。植物が、光のエネルギーを使って、二酸化炭素と水からブドウ糖などの有機化合物を作り出すこと。このとき葉緑素は光のエネルギーをとらえる役割をになう。
互生 ごせい 葉が一カ所から一枚ずつ、たがいちがいに出ている状態。
根茎 こんけい 根のように見える茎(地下茎)のことをいう。ハスのレンコンの部分など。
根生 こんせい 本来茎から出るはずの芽や葉が、根から直接出ることをいう。芽が出る場合を根生芽(こんせいが)といい、サツマイモから出る芽などがその代表。またタンポポの冬越しの葉(ロゼット)のように、葉が出る場合を根生葉(こんせいよう)というが、根生葉の方は正しくは地面近くの茎から葉が出ているとされる。
雌雄異株 しゆういしゅ オスの株(お花しか咲かせない)とメスの株(め花しか咲かせない)が別々に分かれていること。
雌雄同株 しゆうどうしゅ お花とめ花が同じ株に咲く花のこと。おしべとめしべを一つの花に持ったもの(両性花という)を咲かせる植物の株にはこの言葉は使わない。
子葉 しよう 種子植物の発生で、一番はじめに形成される葉のことをいう。ふつう発芽の時に一番最初に出てくる双葉などが子葉である。
殖芽 しょくが 茎の先に栄養分を蓄え、なかまをふやすもとになるもの。
穂状花序 すいじょうかじょ 一つの軸に、花が穂のようにたくさんついていること、またそのような花のつきかたをいう。
水生植物 すいせいしょくぶつ いったん陸上生活に適応しながら再び、水中生活にもどっていった種子植物およびシダ植物のこと。
水中根 すいちゅうこん タヌキモのなかまやカナダモのなかまで、水中に出している根のことをいう。
水媒花 すいばいか 花粉が水によって運ばれ、受粉し実がなる植物のこと。
走出茎 そうしゅつけい 地上を横にはう茎のこと。匍匐茎(ほふくけい)ともいう。走出枝(そうしゅつし)と同じ意味で用いられる。ツルヨシなどで観察するとわかりやすい。
走出枝 そうしゅつし 地上茎の基部から出て地上を横にはう細い茎のこと。身近なものではユキノシタなどで観察できる。匍匐枝(ほふくし)ともいう。
疎水 そすい かんがいなどのために造った人工的な水路のこと。
対生 たいせい 葉が1つの節から2枚出るようなつきかた。
托葉 たくよう 葉の付け根に生じる突起状、あるいは葉状の構造物。
多年草 たねんそう 二年以上にわたって生き続ける植物のこと。
ため池 ためいけ 主にかんがいに利用するために人工的に造られた池をさすが、時には天然の池をそのまま利用したり、改修して造りかえたりするものもある。池の底に水を抜くための樋(ひ)を設けるのがふつう。
単子葉植物 たんしようしょくぶつ 子葉が1枚の植物のこと。よく知られたものでは、イネのなかま、ユリのなかまなどが含まれる。
単性花 たんせいか おしべまたはめしべだけを持つ花のこと。いわゆるおばなめばなは単性花である。
地下茎 ちかけい 地中にある茎のこと。根茎(こんけい)、塊茎(かいけい)、球茎(きゅうけい)、鱗茎(りんけい)の4種に分けられる。
地中葉 ちちゅうよう 地中茎(泥中にある茎)につける葉のこと。ヒメタヌキモ、イトタヌキモなどが水底で生活しているときに見られる。
抽水植物 ちゅうすいしょくぶつ 根が水底の土中にあって、茎や葉が水面から上に伸びている水生植物のこと。
柱頭 ちゅうとう めしべの先端部のことで、ここに花粉がつく。
中肋 ちゅうろく 葉の中央部を走る葉脈の隆起した部分のこと。
沈水植物 ちんすいしょくぶつ 根が水底の土中にあって、茎や葉が水面下に沈んでいる植物のこと。花は水面より上に開くものがある。
沈水葉 ちんすいよう 水中でつくる葉のこと。気中葉(空中葉)に対して用いられる。
通気組織 つうきそしき 細胞の間にすき間が多くあって、空気が通りやすくなったような組織のこと。
展開花 てんかいか 花びらを開く花のこと。閉鎖花(へいさか)に対して用いられる。
道管 どうかん 根から吸い上げられた水や養分の通り道となる管のこと。
のぎ のぎ イネやムギの実の外殻にあるとげ状のものをいう。
胚乳 はいにゅう 種子の中に栄養分を蓄えるための特別な部分。
披針形 ひしんけい 解剖に使うメスの刃の部分を両刃にしたような形が披針形である。
富栄養化 ふえいようか ちっ素やリンなど、植物の成長に必要な養分がどんどん蓄積されていくこと。本来はこれによって植物がたくさん生育して、豊かな生態系が築かれていく。しかし廃水など、人為的に過剰にこれらの物質が流入すると、植物プランクトンなどが大量に発生し、水を濁らせ、それらの遺体が分解されるときに酸素を消費してしまい、無酸素状態となってさまざまの生物が影響を受けることになる。
不稔 ふねん 受粉し受精が行われても実がならないこと。
浮遊植物 ふゆうしょくぶつ 根が水中にただよい、植物体が水面に浮かんで生活する植物のこと。
浮葉 ふよう 水面に浮かんでいる葉のこと。
浮葉植物 ふようしょくぶつ 根が水底の土中にあって、葉が水面に浮かぶような植物のこと。
閉鎖花 へいさか 花を開かずつぼみだけの状態で終わる花のこと。自家受精をして結実する。
変異 へんい 同じ種でありながら、個体によって形や性質がちがう現象。たとえば人でいえば、髪の毛が直毛と縮れ毛は変異である。
変種 へんしゅ その種の基準となる形や色と少し違った形や色を持つ集団、あるいはそれに属する個体のこと。
胞子 ほうし 新たな個体をつくり出すもとになる一つ一つの細胞で、卵や精子のように受精することなくそのまま発芽して個体となるもの。シダやコケ、またカビ・キノコなどが持っている。ふつう胞子のうというふくろに入っている。
胞子のう ほうしのう 胞子を入れている袋状の構造物。
苞鞘 ほうしょう 総包(花序の下にある多くの花に共通の包)に相当するもので、非常に固くなったもの。 
雌株 めかぶ め花ばかりをつける株のこと。
葉腋 ようえき 葉が茎にくっついている根本の部分のこと。
幼芽 ようが 発芽して子葉が出た後、しばらくの間つくられる芽のこと。
葉鞘 ようしょう 茎を鞘状(さやじょう)に包むような形になった葉の基部をさす。
葉身 ようしん 葉の平たい部分を指す。
養分 ようぶん 一般に植物の成長に必要な無機化合物のことをさす。
葉柄 ようへい 葉身と茎をつなぐ柄の部分。
葉脈 ようみゃく 葉身内を走る維管束の部分。
両性花 りょうせいか おしべとめしべの両方を持つ花のこと。おばな、めばなと分かれているものは単性花という。
輪生 りんせい 葉が茎の一カ所から3枚以上出ること。