神戸の自然シリーズ5 神戸の野鳥 第2版
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−2.身近にある観察地


鳥の種類の多い混交樹林

 深山幽谷に入らなくても町には町の、農山村にはそこに、それぞれ環境に適した鳥が棲み分けており、個体数からみれば、かえって人里近くの方が多いということがしばしばある。

 しかし、町の中で見るスズメやヒヨドリだけでは満足できなくなって、数多くの種類や珍らしい種類を求め、いろいろな環境をたずねてみたくなるのが人の心である。

 つぎつぎに新しく種類をおぼえたり、分布のようすを知ろうと思えば、いろんなところへ出かけて広く見て来るのが望ましい。

 はじめのうちはハイキングコースをたどることになるであろうが、できるだけ人の少ないコースを選ぶようにした方が落ち着いて観察できる。

 ここでは、人によく知られた山や、身近にある田の中から、どこか見どころのある数個所を選び、その地でぜひ見ておきたい鳥のいくつかを紹介しよう。

 観察になれてくるとハイキングコースをはずれ、道もない林にふみ込んでみたくなるものである。1本1本の立木から小さな水場まで知りつくした自分のホームグランドともいうべき観察地を何個所か持つことも必要になる。鳥を見て楽しむだけから、少しでも生態学的な内容に進むためには特にその必要を感じる。

 多くの鳥は、早朝と夕方に動きが活発になるから、夜明け前までに観察地に到着し、日が暮れてから現地を離れることができるような場所が選べれば最高である。そのためには交通についても無理なく短時間で到着できることも条件の1つである。

 また、海岸や河口では、潮の干満も鳥の動きに大きな関係があるから、観察地到着の時刻と干満の時刻表をよく見くらべて計画を立てなければ無駄な時間を使うことになる。干潮時のよい場所と満潮時のよい所があるからあらかじめ調べておきたい。

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