神戸の自然シリーズ9 神戸の野草
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(箕谷)
57.オニユリ

ユリ科
7〜8月

 田のあぜや低地の林に生える鬼のようにたくましい荒々しい大形のユリである。大きいもので2メートルに達するものもある。もともとは、ユリネといって鱗茎を食用にするため栽培されていたものが逃げだし、野山で生育したものと思われる。花は、2〜20個つけ、斜め下向きに咲く。茎の太さのわりには重そうにつく。花びらには斑点がありそりかえる。花は、6枚の花被片(がくと花びらを一緒によぶ)でできている。花びらと全く同じ色や形のがく3枚(外花被)と、花びらが3枚(内花被)である。花粉は大形で、花粉の観察に都合がよい。地下には、大きな肥厚した多くの鱗茎がある。鱗茎は地下茎であり、茎の変形した例としてよく引き合いにだされる。また、乾焼したものは咳止めなどの漢方薬にもする。葉は広い線形で柄がなく、葉腋に濃褐色のムカゴ(球芽)をつけ、これが落ちて繁殖する。よく似たものにコオニユリがあるが、ムカゴがないので区別できる。

(箕谷・1/15)

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