<新商業高等学校の設置について>
神戸市立高等学校の教育改革と新商業高等学校の設置
神戸市教育委員会事務局総務部学校計画課
神戸市立高等学校は、戦前より市民の教育要望に丁寧に応える、満足度の高い後期中等教育機関としての役割を果たしてきました。その役割としては、女子教育・職業教育の振興を図ることを中心に、神戸市に暮らし、働き、活動する市民を育て、地域社会の発展に貢献してきたことがあげられます。
現在も、保護者や住民に最も近い自治体の設置する高等学校として、少子化・情報化など社会情勢の変化や市民のニーズに弾力的かつ密接に対応すべく、高校教育改革を進めております。
その改革の流れに関しましては、1994年4月に神戸市教育懇話会の報告として出されました「神戸市立高等学校の将来を考える」に、新たな役割を担った市立高等学校群の創造と市立高等学校の一体化として示されています。つまり、「各市立高等学校を個々に特色をもったものに変革」するとともに「一体化して機能させること」によって、「生徒の興味・関心、能力・適性、進路希望に応え、新たな役割を担う」市立高等学校を創造するというものです。
この報告に基づき、これまでに、平成10年に神戸商業高等学校と赤塚山高等学校を再編・統合し、普通科総合選択制(のち単位制)の六甲アイランド高等学校を開校しました。その後、平成13年には葺合高等学校に国際科を設置し、平成16年には御影工業高等学校(全日制・定時制)と神戸工業高等学校(全日制)並びに長田工業高等学校(定時制)を再編・統合し、科学技術高等学校(全日制)・神戸工科高等学校(定時制)を開校しました。さらに、平成21年には須磨高等学校と神戸西高等学校を再編・統合し、総合学科の須磨翔風高等学校を開校しました。また、平成22年4月には摩耶兵庫高等学校に昼間部を設置してきました。
現在は、耐震化対策が急務となっている神港高等学校と兵庫商業高等学校を再編・統合し、地域企業や商店街、NPO、行政等と連携した実践活動を取り入れた魅力ある商業教育を展開し、「ひと」を「たから」ととらえ、神戸を愛し支える「人財」を地域とともに育てる「新商業高校」の設置を進めております。
建設場所は、現在の神港高等学校の地になります。現在のグランド側に新校舎を建設することで工期を短く抑えるとともに、仮設校舎を最小限にすることにより、在校生の教育活動への影響や近隣にお住まいの方々への影響をできるだけ少なくしたいと考えています。
今後も、市民のニーズに丁寧に応え、地域社会の発展に貢献する、地域に開かれた「市民のための市民の高校」としての市立高等学校たるべく、教育改革に取り組んでまいります。