白岩先生の植物教室 ブナ・イヌブナ
12.六甲山のブナの話

●1.どこに生えているでしょうか。
  1. 北斜面のみ?
    • 長い間、六甲山のブナは北斜面にだけ生えているといわれていました。
    • 北斜面と南斜面の気候が大きく違うから、植物の種類も違いがあるといわれていました。
       
  2. 南斜面にも発見
    • 六甲山を何回か歩いていると、ブナ、イヌブナとも南側にもあることがわかってきました。
    • 生えている植物も大きく変わらないこともわかってきました。

●2.六甲山のブナの年齢はどれくらいでしょうか。
  1. 木の年齢
    • ブナで200年以上です。
    • イヌブナで130年くらいかと思われます(調べました)。
       
  2. 六甲山の姿
    • 長い間はげ山で、荒れ山といわれていました。
      牧野富太郎がはじめて神戸に来て「六甲山は港から見ると雪が降っているように白かった」と言いました。
    • 徐々に自然は回復しています。

●3.新しく生えてふえているでしょうか。
  1. 子苗は生え、育っているでしょうか
  2. その他、低木にアセビが生え、日当たりが悪い。
    • 落ちた場所の条件がいいと芽生えます(下の写真)。

       [裏日本で見たブナの芽生え]

●4.六甲山の崩壊をくい止めています。
  1. 六甲山の裸の姿
    • 冬に歩いてみると、花崗岩の風化、崩壊が激しいことがわかります。
       
  2. 崩れを防ぐ
    • 根を張り、六甲山の崩れを防いでいます。
    • 崩れと根の張りのバランスで保たれています。
    • 株から数本の幹が出ています。

       [左:急斜面に根をはるイヌブナ。 右:ブナの株は1株から数本の幹を出す。]
       
  3. 傷つけられているブナの木

    • この幹を見て思うこと
      以前に、ブナの幹に切り傷をつけた不心得な人がいました。名前を彫る恥を感じますね。
      六甲山の自然が少しずつ戻っているとき、いま、そんな人はいないですね。
    • 大切さを意識しないで彫っているのでしょうか。

●5.昔、昔の神戸にもブナは生えていました。
  1. 神戸西部の開発時にブナの化石が続々と出てきました。
    • 今生えているブナではない「ムカシブナ」です。
    • 地球の歴史のものさしで見ても不思議ですね。日本各地のブナで調べてみてください。



 ※ 六甲山へ出かけるときの注意
  • 友達同士だけで出かけない。
     
  • 時に、恐ろしい山に変わるので、絶えず天候の変化に気を配る。
    梅雨時、大雨の時など、道が見えなくなる。
     
  • 前もって出かける道を決め、地図にある道以外は通らない。
     
  • 崩壊地は落石があるので、上り下りしない。
     
  • 時間的な余裕を持って行く。
     
  • 枝を折ったり、木に傷を付けたり、落書きなどをしない。


<参考資料>
 六甲山のブナとイヌブナ林。昭和57年 神戸市立教育研究所。
 市民のグラフ こうべ 1981.7. No.106 神戸市広報課。


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