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| IV.神戸の陸貝・あれこれ |
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(6)ふたのある陸貝
ふつうにいうかたつむりにはふたはない。キセルガイには後で述べるように貝の内部に開閉自在の弁をもっている。陸産貝類の大部分は有肺頬といって呼吸孔内の外套膜の大きい内壁が肺の作用をしている ところが陸産貝類の仲間にはゴマオカタニシ、ヤマキサゴ、ヤマタニシの仲間のように殻口にちょうどはまるふたを持っていて休眠中はふたを締める陸貝もあり前鰓類と呼ばれている。しかし陸貝では鰓が退化して外套膜で呼吸をしているものが多い。
アツブタガイなどは、ふたが大きく、厚い目立つ存在なのでこの名がつけられた。
(7)貝の中から貝が採れる
陸貝の大部分は植物性のものを食べるが、一部動物性のものを食べるものがある。外国産では大形の食肉性の陸貝が居り、他の種類のかたつむりや、ミミズなどを攻撃するという例があるということだが、日本産のものは小型で、動物の死んだ腐肉を食べるという程度のものである。この仲間でよく知られているものにタワラガイがある。他にはベッコウマイマイの類が動物食もする雑食性ということができる。タワラガイは白色で殻高3mm、殻径1.6mmの小型の貝であるが虫めがねで拡大してみると、米俵そっくりの形をしているのに驚かされる。神戸では山間部、山麓部に広く分布しているが個体数は少ない。森林中の落葉の中などに生息するのをさがし出すのは、かなり努力を要する。ところが、この貝は他の自分より大型の貝の死んだ殻の中へもぐり込み、腐肉を食べるという性質をもっている。そこで、アツブタガイなどの貝の死んだ殻を捨い集めて、プチンプチンと殻をこわすと、時々タワラガイが得られる。地点によっては出てくる度合が高く、おもしろい採集方法である。
同様に、ベッコウマイマイの仲間も、中、大型のかたつむりの死殻の中から得られることもあるが、この方の頻度はごく低い。
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