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| V.神戸の代表的な陸貝 |
(10)シリオレギセル Tyrrannophaedusa (Decolliphaedusa) bilabrata (Smith,1876)
シリオレトノサマギセル Mundiphaedusa (Mundiphaedusa) decapitata (Pilsbry, 1902) |
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シリオレギセルは神戸が模式産地で分布は、近畿、中国、四国、九州に広がる。殻は細長く、黄褐色をしているが老成すると殻皮がはがれ白色になり、殻頂部が脱落してしまうのでこの和名がつけられた。
神戸では山地、山麓部など全域に分布し、個体数も多い。主として山林地の礫まじり斜面の落葉中や倒木の下、樹木の根元などにひそんでいて、雨天時や夜間に活動する。
シリオレトノサマギセルの分布は比較的狭く、近畿西部〜中国東部の範囲で、模式産地は兵庫県、播磨香島(現揖保郡新宮町)である。殻は淡黄色で細長く、やはり老成すると殻頂部が脱落してしまう。こう書くと老成すると殻頂部が取れてしまう陸貝がたくさんあるようだが、大部分の個体がこのように中間の決まったところで脱落するものはこの2種以外にはほとんどない。
神戸市では山間部、山麓部に点々と分布するが各地点とも個体数は少ない。山林中の礫の多い斜面の礫間に生息している。
シリオレギセルとシリオレトノサマギセルは外形がよく似ているが、神戸では前者は細くやや小型、殻口の形が平行四辺形をして右下に数本のしわが出ているのに対し、後者は先まで太くやや大型、殻口が丸く右下に1本だけしわ(下軸板)が出るなどの違いがある。殻高(殻頂の脱落した状態で)シリオレギセル18〜22mm、シリオレトノサマギセル22mm〜27mm。
前頁までにあげたかたつむりはすべて右巻であって、一般的には貝類は右巻なのだが、キセルガイの仲間は左巻である。右巻、左巻というのは、殻頂を上に、殻口を下に見て、殻口が中心より右側に来る貝を右巻、左側に来る貝を左巻といっている。キセルガイの仲間は左巻であることの他、細長い煙管(キセル)のような形をしていること、殻口及び内部に種々のひだがあり、更に内部に実にたくみに出来ている開閉自在の閉弁があることなどの特徴がある。また種類数が多く、地方色も豊かで、地上性のもの、樹上性のもの、石の下に住み地上へ出ないものなどいろいろな生態を示す。
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