神戸の自然シリーズ18 神戸の身近な生き物地図
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■セイヨウタンポポ

せまいすきまにも根を下ろす
1月には咲き始める 新しい団地に入りこむ

セイヨウタンポポ(花期4〜9月)
 ヨーロッパ原産で、アメリカ経由で日本にはいってきた帰化植物です。 カンサイタンポポとちがい、外側の総包片はそり返って下をむいています。このことから両者は区別できます。茎や葉は、ほとんどカンサイタンポポと区別することはできません。4〜9月に咲く花が多いけれども、なかには冬でも咲く花があります。

 セイヨウタンポポは単為生殖するので、こん虫の助けがなくても結実することができます。果実は小さく軽いのでパラシュートで遠くまで飛ばすことができます。他の植物が嫌う線路や道路ぞい、造成地、芝生の上などでも簡単に根をおろして生きる、たくましさを持っています。

 セイヨンタンポポによく似たものにアカミタンポポがありますが、今回の調査では、セイヨウタンポポに含めています。そう果が灰褐色のがセイヨウタンポポで、赤味を帯びているのがアカミタンポポです。


すべてにタフなセイヨウタンポポ
 明治の初め、北海道にやってきたセイヨウタンポポは、それから1世紀、長い日本列島南下の旅を始め、今では沖縄県まで分布しています。神戸には、いつ頃進入してきたか記録はありませんが、昭和初期には東京周辺で、戦後には九州でも分布が確かめられてます。今回の調査では、分布図で明らかなようにセイヨウタンポポは旧市内と西区と北区の住宅団地などをほぼ占拠したといってもよいでしょう。分布拡大のようすを見ると、旧市内はともかく、鈴蘭台や大池、有野台、西神、名谷の大規模団地に飛び火的に侵入し、それを核にして道路に沿って進むようです。北区の五社付近、衝原の千年家付近が北と西へ進出するセイヨウタンポポの最前線だといえそうです。

 進出がこれほど速い理由として、受粉、交配をしなくても増える単為生殖することと、数は少ないが春以外にも夏から秋にかけて開花をくり返すことがあげられます。神戸の小中学生でタンポポを知っていたのは93.9%でした。


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