神戸の自然シリーズ18 神戸の身近な生き物地図
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■ヒヨドリ

市街地で勢力を拡大

街路樹に群れるヒヨドリ

植木に巣を作る

ヒヨドリ
 10数年前から都心で繁殖しているヒヨドリの生態が注目されるようになりました。1年のうち秋から冬にかけては、里山から都心に出て生活する鳥で、春から夏の繁殖期には森林ですごしていました。それが最近では1年中、町の中で見られるようになっています。

 体長28cmぐらい。スズメより、ずっと大きく、尾が長く、全身が灰褐色ですが、逆光で見るときは黒い鳥のように見えます。頭上は青灰色がかっています。全国の低地から山地の林にすんでいます。昆虫、クモなどの小動物や木の実、キャベツなどの野菜を好んで食べます。大変食性の幅が広く、しかも都市鳥となって、さらに雑食ぶりを発揮し、人工の給餌台のものも食べるようになっています。秋には大群を作って渡るヒヨドリが神戸でも観察されています。都市の中でも大きな緑地には巣を作らず、人に近い所に巣を作るのは天敵のカラスから身を守るためではないかという説もあります。ヒヨドリの名は「ヒーヨ、ヒーヨ」という声に由来するという説と稗鳥から転化したという説があります。


町の小さなギャング”ヒヨドリ”
 ほんらいのすみ家の里山から都会に進出してきているのが、この分布図からもよくわかります。珍しい例としては、海上人工島の都市ポートアイランドの森にも定着しているのが報告されています。

 鳥の違いは、姿や形だけでなく飛び方でも見分けられます。神戸で、よく見かける鳥たちの飛び方を見比べてみると、それぞれに違いがあります。スズメやカラスは、たえず翼を動かして飛びます。ハトやヒヨドリは、はばたいて、しばらく翼を動かさずに飛び、また、はばたくという動作をくり返します。ところが、ワシやタカのなかまやカモメのなかまは、いつまでもゆっくりと空気の流れに乗って上空をすべるように飛びます。

 ヒヨドリは学校にも子供たちをおそれずやってきます。いろいろな食べ物をおいて、彼らの好みをさぐってみるのも面白い観察です。都会に進出することができた理由も分かるでしょう。

 ベランダにヒヨドリの巣が‥というニュースがありました。これは天敵のカラスから巣をかくすものの、もはや人間はおそろしい敵ではないということです。


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