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| 1.守りぬいた鎮守の森 |
| 東灘区保久良(ほくら)神社 |
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伊久良神社は大阪湾を見下す高台にあり、船の行方を示す古い燈台が残っている。
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岡本あたりの街並みから六甲の山なみを見上げると、金鳥山の中腹にわずかに木の茂った森があります。その森が保久良神社です。
日曜日や祭日には、保久良神社への道は、六甲山頂、金鳥山へ登山する人、保久良神社へハイキングする人たちでにぎわいます。
浄水場の前を通り参道にかかると、その両側にはクヌギの木々が緑の葉を広げ、晩秋になっても褐色の葉を枝先きから落とし去るのがおしいかのようにつけています。クヌギ林の下にはネザサが多く生え、冬には葉をかなり黄に変えます。低木のイヌビワは、他の木々におくれるが、みごとに黄葉し、葉の落ちたあとの技先には、実をつけているものもあります。
途中、火事などで高い木のないところには、オオアワダチソウが進入し、群生しています。
7月から8月、木々の花の少ないころ、枝先きに白い花冠で、5本の長い雄ずいを伸ばした花を散房状に咲かすクサギには、モンキアゲハの訪れているのをしばしば見かけますが、この蝶にまじって、南方系のナガサキアゲハが吸蜜にくるようです。ナガサキアゲハは付近の民家などのミカン類に卵を産み、その葉を食べて発生するのでしょう。
ここは、常緑のヤマモモの木の群生する自然の林です。大昔から神社林として伐採したり、荒されたりすることが少なく、保護されてきたのでしょう。樹齢100年をこす大木も多く社殿をおおうように囲んでいる林は、神社の荘厳さをいっそう保っています。
4月のウグイスにはじまり、四季折々の野の鳥のさえずりが聞こえてきます。低山地を渡る鳥の中継地になっているのでしょう。
社殿の林を詳しく調べてみますと、ヤマモモのほか、クロガネモチ、アカガシの大木、カゴノキ、ヤブニッケイ、スギなどの木が林をつくっています。
アカガシは材が赤いところからその名がついたのですが、新芽がでるとき、芽が赤褐色の軟毛に包まれていること、葉はアラカシと同じように大きいが鋸歯はなく、葉柄がかなり長いことから、他のカシのなかまとは区別することができます。
このアカガシは、再度山、摩耶山にも多く、シイ、カゴノキ、アラカシなどとともに自然林をつくる暖帯の主な木ですが、温帯的要素を持ち、モミ、ツガなどの温帯林と接するところまで生えています。六甲山では、普通5600メートルの高さのところに多く生えていますが、最高850メートルの山頂近くにもあります。しかし、ここでは逆に180メートルの低い保久良神社の境内に多いのも不思議なことです。
アカガシ、アラカシ、ヤマモモ、ヤブニッケイなどの高木の下には、下生えが少なく、ネズミモチ、テイカカズラ、ベニシダ、ナガバジャノヒゲくらいしか生えていません。高木が陽光をさえぎり、林床にまで日光が届かないからです。
社叢の西側に出ると、各種のウメが植えられ、春には香とともに花を咲かせ、また多くの人々を誘います。
ここは市民の貴重な自然の中でのいこいの場なのです。
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| 空をおおう大木の下は薄暗く、下生えの草は少ない |
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