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| 7.参道はシイのトンネル |
| 垂水区 転法輪寺(てんぽうりんじ) |
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転法輪寺は垂水駅からバスで北へ15分、名谷小学校の北にあります。ここはちょうど垂水区と須磨区との境にあたります。
およそ1300年前に閉山され、重要文化財に指定されている木造阿弥陀如来像を本尊にもつ由緒あるお寺です。
この付近は、山が削られて開発が進むにつれて緑が少なくなり、火山噴出物が集積・凝結してできた凝灰岩の地膚が見え、白っぽく、開けた様子に変わってきています。
ところで、寺の参道に足を踏み入れると、とたんに、車の騒音は消え、ひんやりした空気が流れてくるのがわかります。それは参道に沿って高さ20メートルくらいのシイの大木が空を覆い、トンネルのように暗くなっているからです。参道の入り口あたりは、クズやヤブガラシなどのつる植物がアカメガシワやクサギにまきついています。中に進むにつれシイノキが多くなってきます。
寺の裏山はウバメガシの林になっていますが、この参道わきのシイノキ林と裏山のウバメガシ林を含めて、転法輪寺原生林として県指定の天然記念物に指定されています。
この森のシイノキには板根というめずらしい1つの現象を見ることができます。字のごとく、板の根つまり板のようになった根のことをいいます。根は、本来、水分を求め、土深く伸びていき、岩をだき、土をだき、安定した状態をつくっていくものです。しかし、環境によっては、水中に生えるマングローブのように根が枝のようになって水の上に成長するものや、熱帯など深いジャングルでは、土の中に伸ばすことができず、地下だけでは呼吸が充分できないので、地上に根を出し、地上の酸素を吸収しているものも見られます。そんな状態を板根といいます。熱帯で見られる現象が、なぜこのような森でみられるのでしょうか。このあたりは、開発が進み、付近の地形が変わりつつあります。土の中の水の流れが変わり、大きな地われを起こしています。これは、土の中が徐々にではありますか、植物にとって住みにくい状態に変化しているという警鐘ではないでしょうか、人間にとって住みやすくするために開発するのですが、植物にとっては、必ずしも良いことではありません。地上の変化は、地下にも大きな変化をもたらしていることですし、がけくずれなどの災害を起こす原因ともなっていくのです。
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