(4)アカマツ・コナラ林とシダ
神戸の裏山の大部分を占めるのがこのアカマツ・コナラ林である。
この林の一部は崖地、山の尾根に極盛相林としてあるが、ほとんどは自然林が伐採されたり、山火事などで焼けたあとに成立するか、再度山のアカマツ林のように植林によってできた二次林である。
ここ数年、市街地近くの山ではマツのマツクイムシによる被害が大きく、この二次林の様相に大きな変化が生じてきているが、急にシダとのかかわりが変わることはない。
風化の激しい花崗岩の裸出した尾根筋や西神戸の段丘礫層上、神戸北部一帯に広がる流紋岩の尾根筋には自然のままのアカマツ林が成立する。しかし、それらの場所は植物の育つ環境条件としてほ悪いので森林を構成する植物の種類も少なく、組成も単純である。アカマツそのものも倭小で、まばらにしか生えない。下草として地表にはハナゴケ類が、シダは乾燥に耐えるワラビやところによってはコシダ、岩上にはまれにイワヒバがみられるくらいである。
二次林としてのアカマツ・コナラ林の中で海岸近くから標高500mくらいまでの範囲にはいる低山部の大部分はコシダをともなった林である。一般に、よく乾燥する林で尾根筋にはワラビ・シシガシラが生えるくらいであるが、崖や谷近くではベニシダ・ウラジロ・クマワラビ・ホラシノブが生えるし、さらに、谷筋のコナラの優占する落葉樹林下には、シダ生育の好環境になるので、ヒロハイヌワラビ・イノデ・ミゾシダ・ヤワラシダ・イワガネソウなど多くのシダが生えている。
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