用語 |
読み方 |
意味 |
維管束 |
いかんそく |
根から吸い上げた養分や水分が通る管(道管)や,葉でつくられた栄養分が通る管(師管)などがたくさん集まって束になった部分のこと.根,茎,葉の中を通っている. |
羽軸 |
うじく |
葉身全体の軸になるところを中軸といい,さらにつけた羽片が切れこんだ葉をつける場合,その軸を羽軸という. |
羽状複葉 |
うじょうふくよう |
小葉が軸(葉の中心の軸)の両側に羽のようにつき,全体として1枚の葉を形成しているもの. |
羽状分枝 |
うじょうぶんし |
羽状に分かれていること. |
羽片 |
うへん |
中軸から両側に出ている葉の切れ込みの部分. |
栄養葉 |
えいようよう |
裸葉ともいう.胞子をつけない葉のこと. |
花穂 |
かすい |
一本の軸(花軸)に群がるように付いているような花全体を指す言葉. |
仮道管 |
かどうかん |
裸子植物やシダ植物の木部の主要素.水分などの通路となる細胞壁の肥厚した組織.道管に似るが,隔壁にあながない. |
花被 |
かひ |
花冠とがくの区別がつかないような花において,これらをまとめて花被(かひ)とよぶ. |
花弁 |
かべん |
花びらのこと |
夏緑性 |
かりょくせい |
落葉性.夏の間緑の葉をつけるが秋になると落葉すること |
環帯 |
かんたい |
シダ植物の胞子のうの外側にある厚い細胞壁を有する一列の細胞.成熟した胞子をはじき出すはたらきをする. |
擬包膜 |
ぎほうまく |
葉の縁が反り返り,縁につく胞子のう群を筒む膜状のもの. |
休止芽 |
きゅうしが |
寒さなど,条件の悪い時期を乗り切るために一時的に発育を停止している芽. |
極盛相林 |
きょうくせいそうりん |
森林の構成樹種は,時間とともに変化していくが,ある状態になるとそれ以上大きな変化をしなくなる.そのような状態のこと.極相林. |
鋸歯 |
きょし |
へんぺいな葉の縁につくノコギリ状のきざきざのこと. |
車座 |
くるまざ |
輪状になってならんでいること. |
原生木部 |
げんせいもくぶ |
形成層という細部分裂をし新しい組織を生み出す部分から,一番はじめにできてきた木部のこと. |
後生木部 |
こうせいもくぶ |
原生木部から引き続き作り出された木部. |
高木層・高木 |
こうぼくそう |
森林を高さに沿って水平に区分したとき,最上部で,10mを越える最も高い木がある領域 |
厚膜組織 |
こうまくそしき |
細胞壁が厚くなって木化し,植物体を支える役割をする組織. |
互生 |
ごせい |
葉や羽片が一カ所から一枚ずつ,たがいちがいに出ている状態. |
根茎 |
こんけい |
根のように見える茎(地下茎)のことをいう.地中で横にのびる.ハスのレンコンの部分など. |
三回羽状複葉 |
さんかいうじょうふくよう |
二回羽状複葉の羽軸からさらに羽軸が分枝し,その両側に切れ込みがあるような複葉. |
実葉 |
じつよう |
胞子葉ともいう.胞子をつける葉のこと. |
師部 |
しぶ |
葉で作られた栄養分の通る管,すなわち師管が集まっている部分のこと. |
小羽片 |
しょううへん |
羽片がさらに羽軸の両側で切れ込んでいる場合,その部分. |
照葉樹・照葉樹林 |
しょうようじゅりん |
常緑広葉樹のこと.照葉樹林とは照葉樹を優占種とする樹林.クスノキ・シイ・ツバキなどで,葉は革質で光沢があるような樹種. |
常緑 |
じょうりょく |
冬になっても緑の葉をつけていること. |
真のうシダ |
しんのうしだ |
胞子のうの壁が数層の細胞からできているようなシダのこと. |
全縁 |
ぜんえん |
葉の縁に鋸歯や切れ込みがないこと. |
前葉体 |
ぜんようたい |
胞子が発芽してできる,造精器,造卵器をもつ有性世代の植物体(配偶体). |
草本層・草本 |
そうほんそう |
森林を高さに沿って水平に区分したとき,地面すれすれの高さの木の芽生えや草などの生えている領域. |
側糸 |
そくし |
包膜を持たないシダにおける,胞子を保護する糸状の構造物. |
疎水 |
そすい |
かんがい用水・給水などのために造られた人工的な水路. |
対生 |
たいせい |
葉が1つの節から2枚出るようなつきかた. |
托葉 |
たくよう |
葉の付け根に生じる突起状,あるいは葉状の構造物. |
単羽状 |
たんうじょう |
単羽状複葉のこと. |
単羽状複葉 |
たんうじょうふくよう |
一回羽状複葉ともいう.中軸の左右の部分に切れ込みがあるような葉のこと. |
弾糸 |
だんし |
スギナの胞子についている糸状の構造物のこと. |
暖帯林 |
だんたいりん |
温帯のうち,亜熱帯に近い地帯を暖帯といい,その地域に特徴的な樹林のこと.照葉樹林が中心と考えてよい. |
単葉 |
たんよう |
複葉に対して,葉身が一枚の続いた面の葉. |
中軸 |
ちゅうじく |
葉身全体の軸になるところを中軸という. |
中心柱 |
ちゅうしんちゅう |
維管束を含む内皮から内側の組織全体. |
中肋 |
ちゅうろく |
羽片中肋,羽軸ともいう.中軸から分枝した,羽片の中央を通る軸. |
頂羽片 |
ちょううへん |
一番先端部の羽片のこと. |
翼 |
つばさ |
葉柄の部分にある平たく広がった構造物のこと. |
低木層・低木 |
ていぼくそう |
森林を高さに沿って水平に区分したとき,人の高さからせいぜい5mくらいまでの,ツツジ,ネズミモチ,ヒサカキなどの木がある領域 |
同化澱粉 |
どうかでんぷん |
太陽の光をエネルギーとして作られたでんぷんのこと |
道管 |
どうかん |
根から吸い上げた水分や養分が通る管のこと.これがたくさん集まっているところを木部という. |
内鞘 |
ないしょう |
内皮のすぐ内側にある組織(柔組織)の1ないし数層をさす. |
内皮 |
ないひ |
皮層のうち,最も内側の層のこと. |
二回羽状複葉 |
にかいうじょうふくよう |
単羽状複葉の,中軸から分かれた羽軸の両側に切れ込みがあるような複葉. |
配偶体 |
はいぐうたい |
精子や卵子を作る有性世代の植物体.核相はn.前葉体は配偶体である. |
薄のうシダ |
はくのうしだ |
胞子のうの壁が1層の細胞でできているようなシダのこと. |
被子植物 |
ひししょくぶつ |
胚珠が子房で包まれているような花を咲かせ,種子で殖える植物. |
皮層 |
ひそう |
表皮と中心柱の間の部分の組織をいう. |
表皮細胞・表皮 |
ひょうひさいぼう |
根・茎・葉などの一番外側の表面に位置する細胞のこと. |
二又分枝 |
ふたまたぶんし |
二またに分かれていること. |
苞 |
ほう |
芽やつぼみをつつむような構造物のこと. |
胞子 |
ほうし |
新たな個体をつくり出すもとになる細胞で,ふつう袋(胞子のう)のなかにできる.発芽後雄・雌両方の器官をもったものと,雄・雌の器官が別々のものがある.シダやコケ,またカビ・キノコなどが持っている. |
胞子体 |
ほうしたい |
胞子をつける無性世代の植物体.核相は2n. |
胞子のう |
ほうしのう |
胞子を入れている袋状の構造物. |
胞子のう群 |
ほうしのうぐん |
胞子のうがたくさん集まったもの. |
胞子葉 |
ほうしよう |
実葉ともいう.胞子をつける葉のこと. |
包膜 |
ほうまく |
シダ植物で胞子の集まり(胞子のう群)を包みこんで保護する膜のこと. |
包膜下位 |
ほうまくかい |
包膜が胞子のう群を下(基部側)から包み込むような形式. |
包膜上位 |
ほうまくじょうい |
包膜が胞子のう群を上(先端部)から包み込むような形式. |
マツクイムシ |
まつくいむし |
マツを枯らす線虫(マツノザイセンチュウ)のこと.また時にはそのマツノザイセンチュウを媒介するカミキリムシ(マツノマダラカミキリ)のことをさすこともある. |
脈理 |
みゃくり |
葉脈のつながり方のこと. |
無性芽 |
むせいが |
栄養分をたくわえて太った芽で,落ちて新しい個体が生まれる. |
網状脈 |
もうじょうみゃく |
一度分枝しても再び多の脈と結びつくような葉脈のあり方. |
遊離脈 |
ゆうりみゃく |
枝分かれした後,再び結び目を作らないような葉脈. |
葉隙 |
ようげき |
維管束が茎から葉へ分枝する時,葉柄の基部にできる孔. |
葉身 |
ようしん |
葉の平たい部分を指す. |
葉枕 |
ようちん |
葉の付け根にあって,内部の圧力を調節して葉を動かすことを可能にした部分. |
葉柄 |
ようへい |
葉身と茎をつなぐ柄の部分. |
裸花 |
らか |
がくや花びらのない花のこと. |
裸葉 |
らよう |
栄養葉ともいう.胞子をつけない葉のこと. |
離層 |
りそう |
落葉するときに,葉柄の付け根にできる特殊な部分で,ここから葉が離れて落ちる. |
林床 |
りんしょう |
森林の最下部. |
鱗片 |
りんぺん |
細かい鱗状の構造物. |