ケヤキ属　Zelkova sp. ▲ケヤキ属には珍しく 2次脈の多いタイプ ▲典型的なケヤキ属の 特徴の葉 ■葉の基部がわずかに凹み（心 形）。縁の切れ込みが大きい。 ■発見地点の須磨区 名谷町の柱状図 ケヤキ属 　ケヤキ属は神戸層群からは多く見つかる化石であるが、ここにあげた化石のように葉の形は一定しない。一見、別種のようにさえ見える。それでは何がケヤキ属の葉であることを決定づけているのか。 　それはのこぎり葉のしくみに見られる。葉脈の先が勢いよく伸びてのこぎり葉の出っぱりをつくっていることと、のこぎり葉全体がお寺の釣鐘に似た形をしている点である （葉脈の微細なしくみは下の拡大写真参照）。 　葉の形は卵形か、細長い卵形である。葉の先端はよくとがり、基部は円形か、浅い心形をしている。なかには左右が少し食い違うものもある。葉の長さは普通5〜10cmである。 （ニレ科　ケヤキ属　Zelkova Spach） ▲葉脈の拡大写真 ▲上の葉脈の写真は この葉を拡大したもの ▲つりがね状ののこぎり葉がよくわかる。