無翅類・トンボのなかま


■ヤマトシミ
 体はにぶい銀色をして、1cmほどの昆虫は、家の中で、本、衣類、パン、メリケン粉、糊(のり)のついた品物を食べるといわれています。体は頭・胸・腹の3つの部分、胸には3対(6本)の脚(あし)があり、カニのなかまでも、クモやゲジゲジのなかまでもありません。りっぱな昆虫の一員ですが、翅(はね)はなく、卵からかえった幼虫は、成虫(親)と同じ形で、変態しないで、脱皮だけをして大きくなっていきます。

 ですから、昆虫のなかまでは、カミキリムシやハチのなかまと比べると、原始的で下等な部類とされています。

 最近は、このヤマトシミよりも触角が短く、体が暗い鉛色のセイヨウシミという帰化種が増えていると言われています。みなさんの家ではどうですか。私はまだ見ていません。見つかったら、いろんな食べ物を入れて、しばらく飼ってみましょう。



写真2.ナツアカネ
8月、自宅
写真3.ナツアカネ
9月、住吉川


■ナツアカネ

 さきのシミのなかまは翅がないので、昆虫を大きく二つに分けたとき、無翅類(むしるい)に属しますが、カゲロウのなかまに始まって、トンボのなかまやカミキリムシ、ハチのなかまは翅のある有翅類(ゆうしるい)というおおきなグループです。

 この有翅類のなかでは、3億年以上もの大昔の石炭紀の時代に大いに栄えていたというゴキブリトンボから、進化したのではないかといわれています。

 トンボの紹介については、この同じシリーズものの「神戸のトンボ」にくわしく出ていますので、私は、まちで見る普通のものを2、3取り上げるにとどめます。

 私の家は中央区の山すそにあります。山までは400mほどで、庭にはちっぽけな水たまりがあり、庭木の枝で体を休めているシオカラトンボやオオシオカラトンボ、それにウスバキトンボの姿をよく見ます。写真2は羽化して1ヶ月といったところでしょうか。

 写真3は、白鶴美術館の下で写しました。胸まで赤くなりかけています。

 写真4は、落合中央公園でのもので、顔まで赤くなっていましたので、アキアカネではないようです。


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