| そのほかの小動物 |
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ここでは、昆虫やクモ以外の街なかの小動物を2、3とりあげます。
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写真211、ゲジ
9月、東落合中 |
写真212、ワラジムシとダンゴムシ
6月、自宅 |
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■ゲジ
校舎入口の傘立てからコオモリがさを抜き、広げてみるとゲジがひそんでいました(写真211)。
ゲジは昆虫とちがって脱皮したのち体の節と脚の数をふやして成長し、2年ほどかけて15対になると成熟します。その姿、その様子から人に嫌われますが、益虫として見直してやりたいものです。人には無害です。
■ワラジムシとダンゴムシ
エビ、カニなどとともに甲殻類(こうかくるい)のうちの等脚目(とうきゃくもく)のなかまにはいります。多くは水中生活ですが、そのうち陸上生活へと進出したグループが海岸のフナムシであり、さらに土や植物質に親しむワラジムシやダンゴムシです。
庭に野菜くずを置くと、ダンゴやワラジが寄ってきました。体が黒いのがダンゴで、色がうすく平べったい体がワラジです(写真212)。ダンゴはわずかな刺激で体を丸めることはよく知ってのとおり、しかしワラジの方は丸めることはできません。
どちらもヨーロッパからの帰化動物で、作物の新芽を食べることもある害虫の顔をもつとともに、枯れたものや腐ったものを食べて土に返してくれる家のまわりの掃除屋さんでもあり。生態系での分解者の役割をする大切な生き物ものです。
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写真213、トビズムカデ
7月、城の内通1 |
写真214、クロイロコウガイビル
10月、神仙寺通2 |
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■トビズムカデ
日本で知られる最大のムカデで、大きいのは15cmにもなります。歩行用の脚は21対で、頭が赤っぽいのでこの名があります(写真213)。これより体の小さい、頭の青いのはアオズムカデです。また、脚が15対なのはイッスンムカデのなかまです。いずれも虫など小動物を捕え、咬まれると毒液のため痛み、そこが炎症を起こしますので気をつけます。患部には抗ヒスタミン剤で応急処置を。
■クロイロコウガイビル
雨あがりどき地表、塀、外壁を這い、ときには屋内の炊事場、風呂場にも侵入してくることがあります(写真214)。
体長は10cmあまり、頭は三日月型で左右に振りかざしながら這っていきます。谷川にすむウズムシのなかまの扁形動物ですが、何を食べ、どんな生活をしているのかよく分かりません。
また、ヒルの名がつけ加わっていますが、これは環形動物のヒルと全く別のグループです。プラナリアのように再生するか調べてみてください。
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写真215、ナメクジ
5月、自宅 |
写真216、コウラナメクジ
7月、王子公園 |
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■ナメクジ
かたい殻を失ったカタツムリであるナメクジは、軟体動物の腹足網(ふくそくこう)という大きなグループの一員です。頭には長短それぞれ1対の触角をもち、眼は大触角の先にあり、小触角は味、臭いを感じます(写真215)。
庭の草花、畑の作物を害し、家の中の湿ったところへも出入りしますので、嫌われもののひとつですが、生きものは人を中心に成り立っているのではないので、目くじらを立てるのは考えもの。
■コウラナメクジ
夜10時ごろ、公園の遊歩道を這っていたのは、かたい殻の名残りをとどめた盾(たて)をのせたコウラナメクジでした(写真216)。淡褐色から暗褐色まであり、とくに黄色のはキイロナメクジとよんでいます。
明治の初めころ、ヨーロッパからはいってきた帰化動物のひとつです。
最近は減少傾向といわれていますので、みなさんも調べてみてください。
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写真217、チャコウラナメクジ
6月、自宅 |
写真218、シリオレトノサマギセル
9月、弓弦羽(ゆずるは)神社 |
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■チャコウラナメクジ
やはりこれもヨーロッパからの帰化種で、終戦(1945年)のあと、日本にやってきたもので、住宅地などに多いといわれています(写真217)。これも背にうすい甲らをのせ、黒い2本の細いすじが目印です。庭で時々見かけます。
■シリオレトノサマギセル
神社裏の森の落葉、枯れ枝などのつもった林床(りんしょう)でシリオレが交尾をしていました(写真218)。このキセルガイは若い時は13層ありますが、古くなると先の方の数層が脱落しますので、ちょん切れたような形になります。名前はそんなようすからつけられたのでしょう。
なお、カタツムリのなかまは雌雄が一つの体に収まっていますので、交尾する必要はないようにおもえますが、健全な子孫を残す上で有利なよう遺伝子交換のため別個体との交尾を行うのでしょう。
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写真219、トカゲ
4月、中島通3 |
写真220、ヤモリ
10月、自宅 |
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■トカゲ
人家のまわりや道ばたなどでしばしば目にするトカゲ。若いのは背が青藍色でぎらぎら光っていますが、1年もたつと写真のように褐色がかっています。ほかの動物かなにかにつかまりそうになったときは自ら尾を切り離して(自切、じせつ)危機をのがれます。のち、再生して尾が生えてきますが、このトカゲのように再生遺伝子のいたずらでしょうか、1本のおまけがつきました(写真219)。
なお、体はずっと細く尾が胴体の2倍以上も長いのはカナヘビといい、やはり市街地でも出没します。
■ヤモリ
建物の軒まわりや夜の街灯近くでよく見られるヤモリは「守宮」と書くくらいですから、人にとって迷惑となるような虫をとってくれる動物に敬意をこめた名前なのでしょう。現代なら「家守]と表した方がピッタリなのですが・・・。
昼間は壁のすき間や戸袋などにひそんで、夜活動します。それで昼間のヤモリの瞳はネコの目のようにタテ長になっていますが、夜はいっぱい開いて丸くなります。
さて、このヤモリを見て「ぎょっ」となった人もいるでしょう。おそらく、一卵性双生児の出来そこないの奇形でしょう。自然界では時としてこんな現象も起こるのです(写真220)。
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写真221、ヒキガエル
8月、落合中央公園 |
写真222、ドブネズミ
10月、磯上通8 |
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■ヒキガエル
勤めを終え夕刻近くの公園を通り抜けていると、林の中から「カサ、コソ」という音に気づいてあたりを見回すうちに、このガマガエルが目にとまりました(写真221)。すぐ西下には古池がありますので、そこから這いあがってきたのでしょう。背いっぱいにアオウキクサをくっつけていましたので、はじめはウシガエルかと思いましたが、足の指には水かきが無く、背にガマ特有のいぼがたくさんあったので、ヒキガエルとわかりました。
産卵のためか、それとも口から水を飲むのではなく、皮膚から吸収する式なので池に下りていたのかも知れません。
なお、近畿南部から西日本に広がっているヒキガエルに対し、東日本のはアズマヒキガエルといい、日本列島を2つに分け住んでいます。
■ドブネズミ
フラワーロードの東の歩道に死んで間もないドブネズミが横たわっていました(写真222)。はかってみると頭胴と尾の長さはそれぞれ16cmありました。
耳はクマネズミほど長くありません。日本にいるドブネズミはシベリヤ原産で、韓国を経て日本にはいってきたそうで、寒さに強いようです。
湿ったところを好み、下水口、溝辺、ときに植え込みの下を走り回っているのを見ることもあります。
家の天井裏やビルにいるのはクマネズミで、こちらは乾燥したところを好み、ドブネズミとは住み分けているようです。
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写真223、アブラコオモリ
8月、舞子台8 |
写真224、シロエリオオハム
2月、生田川河口 |
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■アブラコオモリ
夕暮れの歩道を歩いていると死んでまもないアブラコオモリが落ちていました(写真223)。カラスに突つかれたか飛んでいて何かに衝突したのか腹に傷があり、腸の一部がはみ出ていました。 頭胴は5cm、翼をいっぱい広げると15cmでした。
このコオモリは夕方ごろ、家並みの空をぎくしゃくした不規則な飛び方をしているのをよく見ます。人家近くで冬を越すので、イエコオモリの名もあります。
■シロエリオオハム
もう14年も前の1991年、生田川河口の入江での写真です(写真224)。冬羽はオオハムとの区別がとてもむずかしいようです。神戸でのアビのなかまのオオハムもシロエリオオハムも観察記録の少ない鳥で、しかもこのあたりの海岸部は再開発ですっかり様変わりましたので、当地でのこんな光景はもう目にすることはできないでしょう。
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写真225、カンムリカイツブリ
3月、都賀川河口 |
写真226、コサギ(左)とダイサギ(右)
3月、生田川河口 |
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■カンムリカイツブリ
池などにいるカイツブリの2倍以上の体をしています。近くにホシハジロも群れ浮かんでいました。
夏羽は頭に赤褐色の広がりがあってよく目立つのですが、冬羽はとても地味な姿です。
ついさっきまで水に潜っていたのでしょうか。頭上の冠羽(かんう)がボサボサです(写真225)。
■コサギ(左)とダイサギ(右)
どちらもありふれたサギのなかま、まるで兄弟かなにかのように寄り添っていました(写真226)。ダイサギの口ばしは冬羽では黄色ですが、夏羽では黒で、コサギのは年中、黒です。首を普通にのばしているときは、ダイサギはコサギの1.5倍で両者はすぐ区別できます。
ダイサギとコサギの中間の大きさで脚の指が黒ならチュウサギです。
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写真227、ユリカモメ
2月、小野浜町 |
写真228、スズメ
7月、JR舞子駅 |
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■ユリカモメ
阪神淡路大震災1ヶ月あとの生田川河口右岸部の光景です(写真227)。ここには大量のゴミが山積みされ、まぎれこんだ台所のゴミの中から食べ物をあさろうとユリカモメが群れ飛び回っていました。あまりにすさまじい光景で、もうこんなことがないようにとの願いをこめ、震災10周年目で公開したものです。
■スズメ
いつも目にするスズメですが、なにしろツバメの巣をちゃっかり利用(ことによると横取り)しているところがおもしろく、またおかしく思えて写真にしました(写真228)。親スズメがひなに餌を与えています。
さて、この巣の主は、形と取りつけ方からみてイワツバメともコシアカツバメとも私には区別しづらいです。
それにしても利用できるものならなんでもというスズメのしたたかさには感心させられます。
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写真229、イイギリにきたヒヨドリ
2月、雲井橋 |
写真230、クサガメ
4月、生田川河口 |
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■イイギリにきたヒヨドリ
ボサボサ頭に長い尾羽のヒヨドリがイイギリの赤い実を口のなかへころがしています(写真229)。1週間たって再び見にくると、もうすっかり食べつくしていました。イイギリは六甲山地を探し回ってもめったと見つからぬ希少な木ですが、街路樹として管理対象外ということでばっさりと伐られてしまいました。
■クサガメ
潮が引いて河口近くの石が姿を現すと、その上にあがってあたりを見回すクサガメがいました(写真230)。目尻あたりから首にかけ黄色のすじが1本あるので、ほかのカメと区別できます。
河口にも来る雑食性のカメですが、海には入らないようです。
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■ミシシッピアカミミガメ
私が「生田川の自然をさぐる」をテーマに生田川と関わりはじめた20年前の1985年ごろには、この河口ではアカミミガメは見ませんでした(写真231)。
目尻からうしろにかけ、赤い線のあるアカミミガメは北米原産で、ペットとして飼われていたミドリガメが大きくなって飼主にもてあまされ、野外に捨てられたものから広がりだしました。
かわいい間だけ楽しんで、あとはポイといった身勝手な扱いは大変迷惑です。
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