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| I.プランクトンの観察 ... |
3.いろいろなプランクトン (2) |
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| SFに登場する怪物のように触手を動かす夜光虫 |
夜光虫
夜光虫という幻想的で美しい名でよく知られているプランクトンである。細胞全体は透き通った膜で包まれていて、リンゴのような形をしている。原形質はやや桃色がかっている。直径は約1ミリ。長い触手が出ていて、たえずゆるやかに動いている。その様子は、まるでSF小説に出てくる怪物のようである。
水に浮きやすい性質があり、日のない夜、波打ち際で発光する様は夏の風物詩である。港で夜釣りを楽しんでいるとき、引き寄せる獲物が一条の蛍光を尾のように引くこともあるが、これも夜光虫のしわざである。夜光虫の発光は原形質中の顆粒が原因で、刺激を受けると発光する。
潮の流れや風の影響などで海面の一部に多量に集まり紅色のしま模様を描くことがある。
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| アルファベットのCのような形の群体 |
いく重にも巻いた螺旋状の群体 |
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ユーカンピア・ズーディアクス
古代の遺跡から発掘した装身具を思いおこさせる美しい形をしたプランクトンである。細胞がくさび形をしているため、たくさんつながると写真のようなリング状になる。さらに多くの細胞が連結するとスプリングのような螺旋状の群体をつくる。ユーカンピアという名は「よく曲った」という意味がある。
この微生物はケイソウという植物プランクトンのひとつである。細胞の殻はガラスに似た成分のケイ酸でできている。
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| 星のまたたきのような群体 |
アステリオネラ・グラシアリス
小さな星という意味のAsterionellaを属名にしている。その名のとおり、星のまたたきのような群体をつくる。多くの場合、写真のような放射相称で、ネックレスかイヤリングにしてもいいようなシンプルで美しい形をしている。長い群体になると螺旋状に巻いていることもある。
浮遊ケイソウで、冬から春先にかけて神戸港でもよく見つかる。
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| 毛虫か枯れ枝のようなキートケロス |
キートケロス・デシピエンス
毛虫のようで、見ただけで刺されたときの痛さを思わせる。キートケロスは「刺毛」を意味するラテン語である。細胞の四隅から出ている刺で隣りの細胞と連なって長い群体をつくっている。押しつぶされた空缶のような扁平な細胞は写真のように群体の状態で観察できる。
キートケロスは、日本近海で50種以上もおり、ツノケイソウの和名でよく知られている。
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| 扇を広げたような付着ケイソウ |
リクモフオラ・フラベラータ
王朝貴族の扇を思わせるようなケイソウで、個々の細胞はくさび形であるが、群体をつくると見事な扇形になる。この標本は微分干渉装置で光学的に着色しているため虹色にかがやいて見える。
ふつう海藻や岩に付着しているが、波に洗われもぎ取られて水中を浮遊していることがある。写真の標本はポートアイランドの第2突堤でくみ上げた海水中で見つけた。
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| 烏のような形をしたミジンコ |
子供をもったミジンコ |
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エボシミジンコ
殻がうしろの方へ向って烏帽子のように伸びているところからエボシミジンコの名がある。黒い大きな目があり、愛敬のある姿をしている。エビ・カニ類と同じ甲殻類の動物プランクトンである。殻が透明で心臓が活発に活動しているようすなどが観察でき、生命の不思議さを感じさせるプランクトンである。育房という子を育てる袋に子をもっているものが見つかることもある。神戸港では四季を通じて見つかる。
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| フジツボのノウプリウス幼生 |
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| フジツボの親 |
フジツボのノウブリウス幼生
磯の岩場にかたくなにへばりついているフジツボ。彼らは実はエビ・カニの仲間に属するれっきとした動物である。卵からふ化した幼生は写真のようなノウプリウスとよばれる幼生の時期を海中で過ごし、キプリス幼生の段階を経て固着生活に入る。海にすむ多くの動物は、幼生の時期をプランクトンとして過ごすものが多く、これらは一般に幼生プランクトンとよばれている。
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