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| II.神戸港のプランクトン−ケイソウの仲間 ... |
ツツガタケイソウ Rhizosolenia 属 (1) |
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細胞は円筒形で多くの種は長く伸びている。単独で浮遊しているものもあるが、連鎖状の群体のものもある。ふたは斜めに傾いた円錐形か、正しい円錐形をしているものが多いが、半球状をしたものもある。その先端には、さまぎまな形態をした線状の突出や針状の刺毛をもっている。
横の面に種々の模様をもっているが、水プレパラートでは認めにくい。殻は薄く、乾操するとこわれる。色素粒は小さな粒状のものが細胞の全面にわたって分布している。
属名のRhizosolenia のRhizo別よはラテン語で「根」solenは「パイプ」を意味する。
この属の仲間は、だいたいにおいて暖海性といわれているが、神戸港では四季を通じていずれかの種が確認できる。
リゾソレニア・セチゲラ Rhizosolenia setigera
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丸い鉛筆の両端をけずったようなケイソウ |
| 針のような棘状突起 |
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このケイソウは丸い鉛筆の両端をけずって芯を長くとがらせたような形をしている。細胞は、円筒形でその直径は3〜90ミクロン、長さは50〜750ミクロンである。両端は円すい状にとがっており、その先端から非常に長い棘状突起が出ている。この種の特徴は、この棘が基部から途中までほぼ同じ太さで伸び、その後急に針状に細くなっていることである。殻の側面には「W」を連ねたようなジグザグ状の模様がついているが、水プレパラートでは観察は困難である。色素粒は、楕円状で小形のものが多数散在している。殻は、比較的薄くかつ弱いので半分に折れた状態で見つかる場合もある。
黒潮流域の内湾に多く、ほとんど四季を通じて出現する。神戸港においても同様であるが、春と秋に特に多いようである。
種名のsetigera は「刺毛のある」という意味で、この種の特徴をよくあらわしている。
リゾソレニア・カルカーアビス Rhizosolenia calcar-avis
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細胞は棒状の円筒形で、その横断面は円い。細胞の直径は個体差が大きく、8〜100ミクロン。長さは1,000ミクロンに達するものもある。細胞の両端は、斜めに傾いた円錐形で、その先端部分は少し曲がっている。末端には線状の突起があり、その基部は比較的太く、先端に向かって細くなり、つめ状に曲がっている。種名のcalcar-avisは、ラテン語の「鳥のけづめ」の意味で、つめ状の突起の形態にもとづいている。殻は薄く、ケイ酸質が少ないので乾燥に弱く、こわれやすい。
暖海外洋性といわれ、北海をはじめ地中海、インド洋など世界中の海に広く分布する。神戸港にも産するが量的には少ない。筆者の調査によると、9〜10月頃見つかりやすいようである。
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