神戸の自然シリーズ16 神戸層群の化石を掘る
  前ページへ 目次へ 次ページへ
▲化石をクリーニングする道具。小さなハンマーから柄付き針まで。
▲地層を調べる道具。巻き尺、ルーペ、クリノメーター。
■大きなハンマーとタガネ

2.化石採集の七つ道具

 化石を地層からとりだす作業の前にあなたの採集道具がそろっているか、もう一度調べてみましょう。
  1. 石を割るハンマー
     ガーンと力いっぱい石をたたけば、石がパッと割れて、化石が出てきます。そのハンマーはやはり化石採集用のハンマーがいいですね。しかし、これに似た形のハンマーは金物店でも売っています。
     
  2. 石を細かく割るタガネ
     先の平らなタイプと尖ったのと2種類あれば充分です。
     
  3. 地層の特徴を記録する小形のノートと、えんぴつかボールペン
     
  4. 化石に日付や採集地を記入するマジックインキ
     
  5. 化石を包む新聞紙
     
  6. 化石を背負って帰るリュック
     
  7. 硬い石をつかむ手袋(軍手)


3.化石をとりだすクリーニング

 持って帰った化石をクリーニングしましょう。地層から取りだした化石は完全にでているといいのですが、たいていの場合化石の一部が石にかくされています。この余分な石をとるのをクリーニングといいます。

 道具としては、小さなハンマーと小さなタガネ(平タガネ)そしてクギの先を平べったくしたものや、ハリなどを使います。クリーニングする所や石のかたさなどによって道具は代えたほうがいいでしょう。そして、壊さないように丁寧にするのが成功するポイントです。

 要領として大切なことは、化石の入っている面にたいして、水平にタガネなどをいれた時と垂直にいれた時では石の割れ方が違うということです。これは、化石で練習して経験として覚えましょう。この割れ方の感じをつかむと、完全な形で化石を取り出せるようになります。

 完全な化石がでてくれば、こんどは名前をつけたくなります。化石に正しい名前をつけることを同定するといいます。次に化石同定のしかたを紹介しましょう。

前ページへ 目次へ 次ページへ