神戸の自然シリーズ16 神戸層群の化石を掘る
  前ページへ 目次へ 次ページへ
属の不明のもの

▲発見場所
須磨区名谷
の柱状図





▲葉の上部に突起部が
1つあるタイプ

▲葉の上部に突起部が
ないタイプ
属の不明なもの

 楕円形を極端に細長くしたような形の葉で、基部から出る三主脈が特徴である。葉の縁りはのこぎり葉がないものと、葉の上部だけに一つみられるものとがある。

▲48の基部の部分の拡大写真

 この化石は葉の特徴からクスノキ科ではなかろうかと准定しているが確信はない。

 白川累層下部から多く出る。



▲先端部分が大きく2つに凹む
▲葉の全形

▲凹んだ部分の拡大写真

属の不明のもの

 この化石を初めて見たときには、ウサギの耳みたいだなと思った。葉の先が2つに凹んで分かれていたのである。葉は全縁で、基部は心形をしている。

 このように葉の先が大きく2つにわかれる植物には、マメ科のものとモクレン科のユリノキ属がよく知られている。

 しかし、化石の同定を進めていくなかで、マメ科のものには先の凹んだところに少し突起物のようなものがみられるがこの化石からはそのような突起物はみあたらない。

 このように、属は不明であるが、興味をひく化石である。

 白川累層上部より産出した。

前ページへ 目次へ 次ページへ