神戸の自然シリーズ16 神戸層群の化石を掘る
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アデク属 Syzygium sp.


▲発見場所
兵庫区鵯台
の柱状図
▲アデク属の葉の化石、2次脈が主脈に対して大きな角度でつく

アデク属

 葉は卵形で全縁。中央脈に対して2次脈は大きな角度をもち、ちょうど長方形の部屋を作っているように見えるのがこの化石の特徴である。

 白川累層下部より産出する。

 現生のアデク属は、熱帯から亜熱帯にかけて約100種が分布していることから、この化石の生育していた時は、暖かい気候であったと推定される。

 アデク属の化石産出は非常にまれで、その上、完全な形ではあまりみられないが、当時の気候を考えるうえでは示相化石として重要である。

(フトモモ科 アデク属 Syzygium Gaertn.)

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