フウ属　Liquidambar sp. ▲発見場所 垂水区名谷町 の柱状図 ▲発見場所 垂水区名谷町 の柱状図 ▲針みたいにとがった果実で 柄が細い ▲葉のはばの細いもの ▲丸味をおびた果実で 柄も太い ▲葉の柄が長い フウ属 　フウは神戸層群から多く採集できる化石のひとつである。フウ属の葉の特徴は、手のひらをひろげたような形（掌状葉(しょうじょうよう)）であるが、神戸層群のものは3裂のものが5裂のものより圧倒的に多い。3つに裂けたそれぞれの葉は、葉の中ほどがふくらむ三角状の卵形をしている。 　フウ属によく似ているカエデ属の3裂タイプのものとの見分け方は、フウの葉の縁の細かいのこぎり葉には分泌腺の跡が残っていることで見分けられる。 　果実はそう果が多く集まった球状果実で、写真のような化石がよく採集できる。 　白川累層下部〜上部、藍那累層から多く産出する。 （マンサク科　フウ属　Liquidambar L．） ▲フウの葉脈の細かなしくみ ■化石葉の分泌腺のようす のこぎり葉の先端が 黒くなっている ▲神戸市内のフウの街路樹 (灘区高羽小学校前) 　フウ属の現生種は、東アジアと北アメリカ、中央アメリカに5種分布する。