神戸の自然シリーズ9 神戸の野草
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38.クズ

マメ科
7〜9月

 谷すじや伐さいされたあとなど、人間が山を切り開いたために広がってきた頑強なツル草である。春の終わり頃から急速に成長し、夏になると木々にまといつきあたり一面、着物をかぶせたように被いかぶさる。春に出てくるツル草とちがって他の植物に巻きつきしめつけ、高く伸びていく特異な草である。秋の七草の1つである。紫赤色の中に鮮やかな黄味を帯びる蝶形の花をつける。茎や葉柄に茶色い毛を密生する。

 おむすび形の小葉を3枚つける。小葉の柄は太く、関節のようになっている。根は肥大し、多量の良質のデンプンを含んでいるのでクズ粉の原料になる。北アメリカでは、葉を牛馬の飼料としている。

 豆果もやわらかい毛で被われている。木にまとい、木を枯らすので造林の害にもなるが光合成がさかんで、酸素を放出するという有益な役割をはたしている。


(鶴甲)
(鶴甲・1/100)

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