ゴキブリのなかま

 このなかまは気温も湿度も高いところを好む熱帯性の昆虫で、日本には52種類もいるそうですが、半分ほどは琉球列島に知られています。私はたった4種類しか知りません。


写真23、クロゴキブリ
7月、王子公園
写真24、チャバネゴキブリ
8月、中落合3


■クロゴキブリ

 街灯がつき、少し明るいところもある夜の公園を歩いていました。シダレヤナギにはウスバカミキリが、あかりの下にはヤモリが、そして石垣にはキイロナメクジ、そのすぐ近くではクロゴキブリも見られました(写真23)。

 ゴキブリは台所をうろつく屋内の昆虫と思いこんでいませんか。もともと野外で生活していた南方系の昆虫が北上してきたもので、冬、暖房のきいた人家にも住むようになったものです。


■チャバネゴキブリ
 ある建物の階段をのぼっていたのを捕らえて、フィルムケースに入れて持ち帰ったら、なんと、翌日2mmほどの仔虫が32匹もかえっていました(写真25)。おそらく「母ゴキ」が卵鞘(らんしょう:がま口型をした卵の入れ物)を腹端に抱えていたのだろうと思いますが、これが「非常時」とばかりに、あわててふかしたらしいのです。「母ゴキ」の体長は1.3cmでした。




写真25、モリチャバネゴキブリ
11月、ポートアイランド南公園


<用語解説>
前胸背板(ぜんきょうはいばん):昆虫の胸は、前・中・後の三つの部分に分かれています。一番頭に近いところの背中側をいいます。ここのもようがクロゴキブリとワモンゴキブリでは大きくちがいます。


■モリチャバネゴキブリ

 雨が多く、風が強くて、木の葉がひどく潮にやられた1993年の19号台風の1ヶ月あまりのち、ポートアイランドをたずねました。サクラやイチョウ、クスノキなどがまるで春のようにまばらに若葉をつけていました。

 植木の下で腐りかけた落ち葉などをひっくり返していますと、ワラジムシ、イッスンムカデ、イシノミなどとともに、この写真25のモリチャバネゴキブリも出てきました。チャバネゴキブリとちがって、こちらは建物内には入らず、住み分けしているようです。


■ワモンゴキブリ
 勤めが明け、地下鉄から地上へ出ようとしたとき、階段のステップを踏もうとしたら、少し暗かったが、ちょろちょろとはうものがあり、見慣れないワモンゴキブリに出会いました(写真なし)。神戸では珍しい。地球温暖化で南の方から次第に北上しているのだろうか? みなさんも気をつけておいてください。



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