| 半翅目-カメムシのなかま |
|
|
■半翅目(はんしもく)のなかま
みなさんもよく知っている、カメムシ、サシガメ、タガメ、アメンボ、セミ、ヨコバイ、アブラムシ、カイガラムシなどのなかまは、口が長いパイプ(pipe)状に変化して、植物やほかの小動物の体液を吸い上げるのに適した口吻(こうふん)を持っています。
変態は成長するにしたがって、体や羽が伸びていく小変態ですが、形や色、その模様の変化は大きいものもあって、ちょっと見では別の種類を思わせることがあります。
■カメムシのなかま
頭や背中を上から見ますと、カメの形になるカメムシのなかまは、半翅目のなかでも、前ばねのもとの方の半分が革質(かわしつ)で、半分から先の方が膜質になっています。また、胸の下には臭線(しゅうせん)といって、敵に会うと独特のくさい臭いを出すしかけを持っています。それでヘッピリムシとも呼ばれます。
|
|
 |
 |
写真49、オオキンカメムシ(幼虫)
10月、住吉川 |
写真50、オオキンカメムシ(成虫)
6月、ポートアイランド |
|
|
■オオキンカメムシ(幼虫)
市街地に入りかかる住吉川の山すその河川敷(かせんしき)の低い木や背高い草むらに、体長5mm前後のオオキンカメムシの幼虫が集団で日光浴?をしていました(写真49)。
ツチカメムシのところでふれた小循板がやたらと大きくなって背中の大部分を占めています。その模様は、濃いオレンジ色に黒い大きな紋をつけています。
すぐ近くにはサツマイモのような形をしたガガイモの大きな果実がぶら下がっていました。現場は見ていませんが、これを餌として吸汁するかもしれません。
■オオキンカメムシ(成虫)
公園の植木の葉っぱに休んでいた成虫は、体長が2cmあまり、赤っぽいだいだい色に黒がかりの横紋が並ぶ、美しいカメムシです(写真50)。このきれいな背中の部分は、オオキンカメムシの幼虫でふれたように、大部分が小循板で、本当の羽はこの下に隠されています。
尚、この紋の色、形などは個体差たあります。また雌は雄よりも体が大きいそうです。
|
|
 |
 |
写真51、クサギカメムシ
7月、青谷川公園 | 写真52、ツチカメムシ
10月、青谷川公園 |
|
|
■クサギカメムシ
体は1.5cm前後、主に樹木で吸汁しますが、果樹園で未熟な果実に損害を与えたり、冬越しのため暖房のきいた屋内に集団で侵入したりしますので、嫌われている虫のひとつです。そのため「新聞ざた」になることもあります。
この2匹は交尾の姿勢をとっているようです(写真51)。
■ツチカメムシ
公園の石垣と植木の間に、落ち葉や刈られた草が寄せられています。ほじくり返すと、ツヅレサセコオロギやアリが這い出し、コメツキムシやコガネムシの幼虫、ヤスデや小さなムカデなどの小動物などが現われ、少し土を掘るとツチカメムシが数匹出てきました。ツチカメムシはびっくりして、しばらくは死んだフリをしました(写真52)。
体はほぼ1cm、背中が黒光りし、中ほどに細長の二等辺三角形をした小循板(しょうじゅんばん)があって、それにつづく黄褐色の膜質部の重なりでできる形、色合いをよく見ましょう。
|
|
 |
 |
写真53、ナガメ
5月、須磨浦 |
写真54、エサキモンキツノカメムシ
5月、舞子坂1 |
|
■ナガメ
黒地に赤みがかかった模様入りのきれいなカメムシで、海辺のハマダイコンの枝に止まって交尾をしていました(写真53)。体は1cmにとどきません。ダイコンやアブラナ、野草のナズナなど、アブラナ科植物を好むようです。昆虫には食草のきまっているのもありますが、先程のクサギカメムシのように、雑食性のものもあります。
■エサキモンキツノカメムシ
街路樹の低い樹の並びに植えられているるトベラの葉に止まっているのは、体長が1cmあまりのツノカメムシのなかまのひとつです(写真54)。
肩のところを前胸背(ぜんきょうはい)と言いますが、このカメムシは左右に突き出ていて、小循板にはよく目立つハート(heart)型の紋をつけていますから、一度見たら忘れない印象深いカメムシです。ただ丸いだけの紋でしたらマルモンツノカメムシです。
|
|
■オオクモヘリカメムシ
体は細長い2cmほどのヘリカメムシです(写真55)。
いま、ネムノキの葉柄に口吻(こうふん)を突き刺して樹液を吸っています。
市街地でも、この他にオオヘリカメムシ、ホオズキヘリカメムシ、キバラヘリカメムシ、ホソヘリカメムシなども見られます。
|
|
 |
|
 |
 |
写真56、ヨコヅナサシガメ
6月、青谷川公園 |
写真57、アメンボ
6月、ポートアイランド |
|
■ヨコヅナサシガメ
シダレヤナギの樹幹に止まっていたのは、体長2cmあまり、黒いダイヤのようにテラテラしたつやのあるサシガメです(写真56)。6月頃に樹幹のくぼみに産卵すると言われます。
背側から見た腹部のふち(結合板)に白黒の紋が目立ちます。このなかまのオオトビサシガメというのに市ヶ原でひどく刺されましたが、このヨコヅナのほうはまだ経験ありません。
■アメンボ
飛行力のあるアメンボは、市街地から数kmも離れたポーアイの南公園の池で50匹ほどが群れていました。その一つのグループにビロードハマキという蛾が水面に落ちていました。それを4匹が追っていましたが、やがてそれぞれが離れていきました。生き餌でないと体液を吸わないのか、なぜあきらめたのか私には分かりません(写真57)。
|
|
| このページのPDFファイル |
|