道ばたに見る春の草たち 広瀬重夫
 シソ科のなかま

写真10 ホトケノザの幼植物
2月,垂水区.
写真11 ホトケノザ
4月,中央区.


■ホトケノザ
 写真10は春先の街なかでもよく見られるホトケノザの若いころの姿です.花どきが近づくと急に伸びていきますので,3,4日も見ないと見違えるほど大きくなっています.葉のようすから「仏の座」でしょう.

 道ばたで少し土の残っているところなら,写真11のように群がって生えています.濃い紅色の花のホトケノザとその前をふちどっている黄色のタンポポの花とのコントラストが人目をひきます.
 なお,この植物は花を閉じたままで実を結ぶ花もつけます.このような花のことを閉鎖花といいます.


写真12 ヒメオドリコソウの幼植物
1月,中央区.
写真13 ヒメオドリコソウ
3月,垂水区.


■ヒメオドリコソウ

 写真12の葉の上面をよく見てください.ちぢんで網目状にくぼんでいますので同じような場所に生えるホトケノザ(写真10)との違いがはっきりします.

 ホトケノザと同じなかまですがこちらはピンク色の小さな花です.市街地ではおそらく見つからない,日本に古くからあるオドリコソウの花を小さくしたような姿です.こちらはヨーロッパから入ってきた帰化種です.
 ここまで見てきただけで気づくように,市街地にはたくさんの帰化植物が見られます.


写真14 キランソウ,4月,中央区.



■キランソウ
 花の先が4つにさけた濃い紫色の花を葉のつけねに3個ほどつけます.地面にはうようにして広がり花の色とともに人目にふれやすい植物です.


 以上の3種は,葉が向かいあってつく(これを対生といいます)ものが多く,花の先は,くちびる型でも,下の方は筒状になっていてシソ科のなかまにはいります.ちぎるとよい香おりのするシソやハッカのなかまは神戸では50種類ほどあります.


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