道ばたに見る春の草たち 広瀬重夫
 キキョウのなかま


花は紫色やあい色で美しく、ふちは5つに浅く、または中ぐらいにさけて、もとの方では筒形になって合わさっていますから、キク科と同じように合弁花類のなかまで、キキョウ科とします。その代表ともいえるキキョウはよく日の当たる土手や山ぎわで、ススキやハギなどにまぎれて夏から秋にかけ花を咲かせます。むかしから庭などに植えて楽しまれた秋の七草のひとつです。

 しかし、市街地で見るキキョウのなかまは、ここに紹介する2種類で、いずれも北アメリカ原産の帰化植物です。


写真101,キキョウソウ
5月,中央区
写真102,ヒナキキョウソウ
5月,灘区

■キキョウソウ
 よく日が当たる街園や墓地などで、低い草に混じって生えているのを見ます。節ごとに3ケほどの花が集まって咲きます。別の名をダンダンギキョウといいます。


■ヒナキキョウソウ
 公園の草地などでよく群がって生えているのを見ることがあります。茎上に互い違いに一つずつ花をつけますが、その多くは花は開かないまま実を結びます。このような花はほかにスミレ、ホトケノザなどにもあり閉鎖花といいます。



キキョウのなかまを比べる
葉の形 葉のふち 花の大きさ 花の時期 生育史 主な生育地
キキョウソウ 心臓形 きょ歯 1.5cm 春〜夏 一年草 市街地
ヒナキキョウソウ 三角形 ごく低いきょ歯 0.5cm 春〜夏 一年草 市街地
キキョウ 長だ円形 きょ歯 5cm 夏〜秋 多年草 郊外
ヒナギキョウ 線形 白っぽい 0.5cm 春〜夏 多年草 郊外

ここでは、西や北区など郊外で見かける2種もあわせ紹介します。名前がよく似ていますので区別点をよく見ましょう。

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