白岩先生の植物教室 スミレ
9.花が咲いた後のスミレ

 スミレは花が咲いた後はほとんど実を結びません。花の時期が終わると、閉鎖花(へいさか)といって花の開かない(つぼみの状態で自家受粉する。これを閉花受精という)花ができ、その中で種子をつくり、熟したものがはじけて飛び、生えて増えます。

[種子を飛ばした後のスミレ]

[左が種子を飛ばした後のもの、右が飛ばしはじめたもの]

 熟すと、実の皮は三つに開き、折りたたむ力で種子を飛ばします。

 左と上左の写真は種子を飛ばした後のスミレです。上右の写真は、種子を飛ばす前後を比べたもので、矢印は折りたたむ力でほとんどが飛ばされ、一つだけが残った状態のものです。
 アリアケスミレの閉鎖花(矢印)。

 このスミレは、花が咲き終わるとすぐに閉鎖花が伸びてきました。開花花にくらべてやや茎の高さが低くなっています。


 閉花受精をする花を他に探そう。
  • オニバス(右の写真)
  • ホトケノザ
  • キツリフネ
    ・・・・・・・・・・


 どうして多くが閉花受精をして種子をつくるのか、調べたい課題ですね。(ただし、時にはふつうの花の咲いた後に実がなることもあります。)

<考えられること(仮説)>
  1. 花弁やみつをつくらないですむので、最小のエネルギーで多くの種子がつくれる。
     
  2. 地球が氷河期などの厳しい気候の時など、受粉の役目を果たす昆虫が少なくなったり、いなくなったりすれば、スミレは滅んでしまうから工夫しているのかもしれないね。

    ※少し難しいことですが、閉花受精ばかり続けていると、同じ仲間ばかりになり心配が生じます。(難しい言葉ですが、「遺伝的な多様性がなくなる」からです。)

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