神戸の自然シリーズ8 神戸の蝶
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 10.カラスアゲハ /アゲハチョウ科


 次種ミヤマカラスアゲハに似る。区別点は次種の項でのべる。雄は前翅表面1b脈〜4脈にそって黒色ビロード状の毛(性標)があり青緑色の光沢は青味が強く、後翅の赤色半月状斑の発達が悪いなどの点で雌との区別は容易である。特に夏型雄の後翅表面赤色半月状斑は欠くことが多い。夏型は大型、特に雌は大型化する。

 林の中を巡回し蝶道はほぼ明瞭、飛翔は速い。アゲハのように開けた地に出ることが少なく、どちらかといえば暗い林の中を好む。春はツツジ、夏はクサギによく来る。

 年3回以上の発生と見られ、春型は低地で4月半ば頃から、山地で5月上旬頃から姿を現し、次いで6月後半頃から夏型が発生しその後9月上旬頃まで継続して新鮮個体の発生を見る。低地では10月中旬頃まで見られる。10月上旬にも新鮮個体を見ることがあるので4化のものもあるのではないかと推察される。

 コクサギに産卵する例が多いが、サンショウカラスザンショウイヌザンショウにも幼虫を見たことがある。西神戸の低地ではカラスザンショウをよく利用している。カラタチやミカン類は好まないようであるが、飼育下で与えれば食べる。蛹で越冬する。


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