神戸の自然シリーズ17 神戸の地層を読む2
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5.古神戸湖の時代の地層・神戸層群

神戸層群の地層(須磨区総合運動会園北)
神戸層群は、3500万年前・新第三紀中新世にできた凝灰岩、泥岩、砂岩、レキ岩からなる地層である


 今から3500万年前、古第三紀漸新世という時代、神戸ふきんには大きな湖があり、「古神戸湖」と名づけられています。

 古神戸湖にたまったのが、神戸層群という地層です。神戸層群は丸山ふきん、塩屋から名谷、白川台、藍那(あいな)、鈴蘭台(すずらんだい)と六甲山地と丹生(たんじょう)山地にはさまれた丘陵に分布しています。丹生山地をへだてて北側の淡河(おうご)、吉川(よかわ)、三田(さんだ)地方にも広く分布しています。

 丹生山地は神戸層群ができたあとに上昇してきた山で、もともとは神戸と三田の神戸層群はひとつながりの地層でした。

 神戸層群の中でも一番下の(古い)ものと考えられる地層は塩屋、多井畑(たいのはた)でみられるもので、貝化石がみつかっています。ですから海でできた地層です。しかし、それ以外は湖や川原でできた地層ばかりからできています。神戸層群には、火山灰からできた地層(凝灰岩(ぎょうかいがん)層)が何枚もはさまれていて、この中からみごとな植物化石がたくさんみつかります。この植物化石については、『神戸層群の化石を掘る』 (神戸の自然16) にくわしく書いてあります。

 
図6 神戸層群の分布

神戸層群の凝灰岩から産出する植物化石(松尾裕司さん採集)
古神戸湖に流れついた葉は降りつもる火山灰によってとじこめられて化石となった



地層の名前のつけ方

 神戸にある地層なのに、なぜ「大阪層群」というのかという質問をうけることがよくあります。地層の名前は、その地層が広く分布していてよく調べられている地域の名前をつけることになっています。播磨平野の大阪層群も、はじめは明石層群と呼ばれていました。しかし、その後の調査で、大阪平野の大阪層群と一連の地層だということがわかり、大阪層群明石累層と呼ばれるようになりました。

 ある時代の地層を、一番大きくまとめて、「層群」と名づけます。層群は、一定の特徴ある地層に区分される時「亜層群」にわけられることがあります。大阪層群は上部亜層群、中部亜層群、下部亜層群と分けられています。
 また層群は、いくつかの累層にわけられ、その模式的な地層の分布する地域の名前で「明石累層」「満池谷累層」などと呼ばれます。

 累層を更に区分したのが「部層」です。何枚かの地層の組み合わせによって特徴づけられる地層のまとまりで、「高塚山部層」「岩岡部層」などと呼びます。

 更に一枚の地層でも、特に重要な地層であったり、特徴的な地層には、「舞子貝層」「高塚山粘土層」「垂水礫層」「友清火山灰層」などの名前をつけることがあります。

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