神戸の自然シリーズ17 神戸の地層を読む2
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4.人類の時代の地層・大阪層群

大阪層群(明石累層)の地層(学園都市)


 大阪層群は、播磨平野の丘陵に広く分布しているおもに第四紀更新世中期〜前期にできた地層です。

 第四紀という時代はおおざっぱにいえば人類が誕生してからの時代で170万年前から現在までをさします。

 大阪層群でも古いものは、その前の時代である新第三紀鮮新世(せんしんせい)のものもあり、大阪平野でくわしく研究され「大阪層群」と名づけられ、播磨平野の地層も同じ名前で呼ばれています。

 大阪層群は垂水区、西区から西の加古川にかけての丘陵に分布しているほか、須磨区から東灘区にわたる山ぞい、先に述ベた段丘層や沖積層の下や大阪湾の地下にももぐりこんでいます。

 播磨平野の大阪層群は、200万年ほどの年代の明石累層(るいそう)と50万年よりも新しい明美累層(めいみるいそう)にわけられます。

 大阪層群は200万年前から10数万年前までの地層ですからこの地層ができる間にさまざまなできごとがありました。

 そのひとつは寒冷な気候(氷期)と温暖な気候(間氷期)が何回もくりかえし、それにともなって海面が上がったり、下がったりしたことです。

 もうひとつはこの地層ができる前後から六甲山地がどんどん高くなってきたということです。

 この二つの事件の中で大阪層群がつくられたため、地層はさまざまな顔つき(層相(そうそう))を示し、その事件の記録を今に伝えています。私たちはその顔つきを読みとり、二つの事件についてくわしく知ろうとしてきたといえるでしょう。


図3 山地の隆起と堆積盆の沈降
100万年間に六甲山地は数100m隆起し、大阪湾は数100m沈降した。古い大阪層群で山とともにもちあげられた地層もある
山地と盆地の境は、断層でたち切られている場合が多い



図4 海面の変動と地層
100万年間に10回以上も海面が上がったり下がったりをくりかえした。海面が高い時には粘土をため、低い時には砂やレキをためた


図5 大阪層群の分布
播磨平野の大阪層群は200万年前の明石累層と50万年前以降の明美累層にわけられる


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