神戸の自然シリーズ17 神戸の地層を読む2
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1.第二、第三のアカシ象の発見

 図36 アカシ象の発見された場所 
(国土地理院2万5千分の1地図
「前開」を縮小)

この地図は,国土地理院長の承認を得て,同院
発行の5万分の1地形図及び 2万5千分の1
地形図を複製したものである
(承認番号 平14総複,第389号)

明石累層の分布する西区の丘陵地帯
(西神住宅第二団地造成中)


 『神戸の地層を読む1』で、私たちは学園都市の小寺層と名づけた青粘土層からアカシゾウの臼歯の化石を発見したことを書きました。その後、学園都市から西に地下鉄の延長工事が行われ、現在では地下鉄は西神ニュータウンまでのびています。私たちが第二、第三のアカシゾウを発見することになったのは、第一の発見地点から北西に3kmの地下鉄の西神南駅近くの露頭でした。

 とくに、第三の発見は2本のきば(切歯(せつし))をふくむ全身の骨格のかなりの部分がでてきたものでした。この発見から発掘までのことは、『アカシ象発掘記』(神戸の自然19)にくわしく書きlました。

 このとき発掘した化石をもとにアカシゾウの全身の復元模型が公開されています。
(「明石市立文化博物館」「神戸市立埋蔵文化財センター」「兵庫県立人と自然の博物館」)

 このアカシゾウの化石をふくんでいる地層は現在もさかんに開発がすすんでいる西神戸の丘陵に広く広がる地層です。私たちだけでも3か所で発見したのですからまだまだ多くのゾウが地層の中に眠っていることは確実です。

 このアカシゾウをふくむ地層とはどんな地層なのでしょうか。

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