神戸の自然シリーズ9 神戸の野草
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92.ブタクサ

キク科 8〜9月 北アメリカ

 野や山で普通に見られる。生命力が強く、繁殖力もあり、花粉病(アレルギー‥鼻の粘膜に花粉がつき、これがもとでぜんそく症状を起こす)の原因にもなる害草である。この草は雌雄同株で、枝の先に長く伸びた花穂に雌雄花が並び、下の花穂の先の方に雄花が並び、下の方に少しの雌花がつく。

 どの花にも短い柄があり、下向きにつく。雄花の総苞片は全部くっつき、電灯のかさのようになって、たくさんの雄花ばかりの黄色い筒状花がのぞく。ゆすると花粉が、バラバラと飛び散る。雌花の総苞片もくっついていて先のとがった硬いつぼになり、中に1個の雌花が入っている。花粉は、風のカで下の雌花に運ばれる風媒花である。花穂は昼間はまっすぐ立っているが、夕方から下に傾き、朝また立つ。葉は、コスモスの葉に似ていて羽状に深く分裂し、質はうすく毛がある。上部は互生し、下部は対生する。茎は、1メートルに達するものもある。そう果は、卵形で冠毛がない。アメリカでは、ホグウィードと呼ばれている。背が高くてきたならしい雑草でブタのえさくらいにしか役に立たない草という意味で、日本名は、それを訳したものである。最もきらわれる草ではあるが、植物としては、大変進化したすぐれた花として研究の対象にされている。

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