神戸の自然シリーズ20 神戸の淡水魚 原著
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カワムツ(続き)
正面から見るとカワムツは丸く
オイカワは長方形である。

 オイカワとカワムツは、分類上、兄弟分にあたり、ともに日本の河川の広い範囲にわたって多数生息しているが、この2種は、平瀬のオイカワ、のカワムツといわれるように一般に棲(す)み分けている。現在よく行われている河川改修工事は、川を平瀬にするのでオイカワが増え、カワムツが減る傾向があり、両種の明暗を分けている。

 オイカワとカワムツは稚魚のときの区別は難しいが、成魚ではそれぞれに美しい体色、姿になり、はっきり区別できる。

カワムツが多数生息する砂防ダム(石楠花谷)

 六甲山を流れる石楠花谷の砂防ダムでは、カワムツとカワヨシノボリだけがすんでいる。

 カワムツは、流されてくる昆虫のほかにカワヨシノボリの稚魚を、カワヨシノボリはカワムツの卵、稚魚を互いに食い合ってバランスを保っている。しかし、ここのカワムツもカワヨシノボリも、水が清らかで栄養分も乏しく、食糧が充分でないのでともにやせている。カワムツは頭でっかちで目玉だけが大きく、カワヨシノボリはやせ細っているが、両種とも多数生息している。

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