神戸の自然シリーズ16 神戸層群の化石を掘る
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サワグルミ属 Pterocarya sp.



▲2次脈は上方へ半円状に曲がる※1


▲円形翼を持っている堅果※1

▲サワグルミ属によく似たヒッコリー属で、2次脈は葉の縁までのび、あまり上方へ曲がらない。
▲発見場所、神戸市北区
 山田町の柱状図




サワグルミ属

 葉は卵の形を細長くのばしたような形で、基部の部分で左右不ぞろいである。2次脈は多数みられ葉の縁り近くで上方へ曲がり、丸くなる。葉の縁りには小さな鋭いのこぎり葉がたくさんみられる。果実も産出しており、小さい堅果で円形翼をもっているので他の果実と区別がしやすい。

 白川累層上部の特定の凝灰岩層に含まれている。また、この化石によく似たものでヒッコリー属の葉の化石も産出する。

 現生のサワグルミ属は、東アジア、トルコ、バルカン半島に約10種が分布している。

(クルミ科 サワグルミ属 Ptreocarya Kunth.)


改訂註※1・※2 28,29の写真は Cyclocarya 属の化石.

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