神戸の自然シリーズ21 六甲山はどうしてできたか
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ミニ六甲ともいえる鉢伏山の山なみ


鉢伏山はどうしてできたか

 海から鉢伏山をみると、二つ切りにしたさつまいもを板の上においたような形をしている。さつまいもには根はないが、鉢伏山の根は深く地中につづいている。

 下の地質図は、鉢伏山の木や草をとりはらった状態にしたときに、あらわれている岩石や地層を種類ごとに色分けした図である。盛りあがっている鉢伏山そのものは花こう岩からできていて、北西側の麓は神戸層群、南東側は大阪層群で、それぞれ花こう岩とは断層で接している。しかも花こう岩側が両側の地層に衝きあげる形である(逆断層、または衝上(しょうじょう)断層ともいう)。

 これは約100万年前頃から北西 ― 南東両方向からの強い圧力が働き、ちょうど子供の遊びの“押しくらまんじゅう”のようなもので、長い期間にわたって続いた大地の圧力が山を押しあげてきたのである。後で述べるが六甲山地もこの鉢伏山のようにして生まれてきた山で、六甲山地を中心にした新しい地質時代の地殻変動を、とくに六甲変動とよんでいる。




1.花こう岩 2.神戸層群
3.大阪層群 4.段丘堆積物 5.断層
鉢伏山の地質図(左)と地質断面図(右)


高倉台は、鉄拐山からのびる尾根をカットしてつくられた。


鉄拐山(234m)の頂上は残念ながら展望はきかない。

花こう岩中を走るアブライトの岩脈、花こう岩と同じ成分の岩石だが後から入ってきて、急に冷えたので鉱物は小さい。

鉄拐山からいったん高倉台団地に下り、正面の横尾山に向かう。

この直登、高度差100mはきびしい はじめは元気に登るが.... しまいには手を使って登る

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