高塚山貝層をふくむ粘土層は高塚山粘土層とよばれています。この粘土層にはいままでのべた化石以外に多数の化石がふくまれています。ふつうは肉眼では見えないほど小さい化石です。粘土層をいろいろな方法で処理して顕微鏡でのぞくとさまざまな化石が姿をあらわします。このような化石を微化石といいます。微化石にはどんなものがあるのでしょう。
- 貝形虫
1mmほどの大きさの二枚貝に以た形をしていますが、エビやカニと同じ仲間(甲殻類(こうかくるい))で、殻(から)の部分が化石としてのこります。
- 有孔虫(ゆうこうちゅう)
1mm以下から数mm(大きいものは数cm)の一つの細胞からできた動物(原生動物)の一種で、殻(から)をもっています。海水に浮いて生活するものと海底で生活するものがいます。
- ケイソウ
大きさが0.1mmほどのケイ酸の殻をもった植物プランクトンです。この殻がたいへんじょうぶなので化石としてのこります。
- 花粉
花の咲く植物のおしべで作られる花粉は膜が強く地層の中にとじこめられても分解しません。風や水によってはこばれて地層の中に化石としてたくさん入っています。
このような微化石は、地層ができた当時の自然がどんな環境であったかを語ってくれます。
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