新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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29.オナガサナエ Onychogomphus viridicostus
写真2-41.オナガサナエ.北区道場町.1994.6.22.オスの静止.(大嶋範行氏撮影).


分布:神戸ではいまのところ北区道場町だけでみつかっています.記録そのものは古くからあり,1935年8月25日道場村・柴田慶蔵採というのが宝塚昆虫館の標本目録にあります.松本健嗣氏は雌岡山での記録をあげていますが,これは三木市とされていて神戸市内の記録にはなりません.筆者も三木市志染町の志染川で幼虫を採集していますので,この付近で細々と世代をくり返しているものと思われます.

生態:決してめずらしいトンボではありませんが,水量のゆたかな河川を好むようで,数が少ないのは,神戸にこのような川があまりないせいかもしれません.幼虫は瀬石の下にもぐり込んでいます.道場町ではふつうは6月下旬に羽化をします.羽化は夜中におこなわれているようで,午前中に観察に出かけても羽化した成虫をみかけたことはまだ一度もありません.8月には成熟したオス,メスを流れでみることができます.盛夏のころは,朝は10時を過ぎたころからいったんすがたがみられなくなり,夕方の4時を過ぎると再び現れるようになります.停止飛翔産卵をおこないますが打水したのを一度観察しました.

形態:腹長39〜46mm.オスは長大な尾部付属器で,メスも標本写真とていねいにくらべれば,まず見間違うことはありません.

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